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スネイプとポッターと炎のゴブレット(8)

(これは『ハリーポッター』シリーズの本と映画鑑賞後の、妄想です)


夏休みに入り、私はマルフォイ邸に戻った。ダークロードに受けたクルーシオの傷がまだ残っていて、ルシウスにこんな体を見せたくはなかったのだが。

頬の傷跡を見て驚いたナルシッサとドラコには、転んで怪我をしてしまったと笑って言っておいた。私がクルーシオを受けたのを見ていたルシウスは、もちろんそうでないことを知っている。

ルシウスと2人で私の部屋に入ると、さっそくルシウスが傷の具合を尋ねてきた。

「セヴィ、あのあとどうなったのだ?心配していたのだぞ。」

ルシウスがローブ、そしてシャツを剥いでいくのに任せていたが、露わになった胸や腹や背中、いたる所にある傷跡を見てルシウスが息を飲んだ。

「ホグワーツで治療したからもう大丈夫だ。心配かけてすまない、ルシウス。跡が消えるのにはもう少しかかるだろうが。それより、私が着く前はどうだったのだ?」

私が着くまでの、ダークロードの様子を知りたかった。それに、どうやってダークロードが体と力を得たのかも。

「まずエイブリ―がクルーシオを受けた。それから私がなじられた。13年間、自分が苦労している間、探しもせずにぬくぬくと暮らした不誠実な友だと言ってな。」

ルシウスは苦々しそうに言い、不安げな私を見て付け加えた。

「私はクルーシオは免れたから心配するな。あの場に集まれたのは口を拭って探さなかった者ばかりだ。許さなければ仲間はいないのだから、エイブリ―を見せしめにしただけだ。あの場では。」

「そもそも、ダークロードはどうやって生き延び、復活したのか、そういう話はあったのか?」

「ポッターの一家を襲い、じゃまする母親を殺した時に赤ん坊に愛の守りの魔法がかかったらしい。そのあと赤ん坊に投げた死の呪文が跳ね返されて自分にかかり、魂だけの惨めな姿になっていたそうだ。あの方はそれまでに死を逃れる魔法をいろいろと研究していたから命は落とさなかったようだが、体もなく杖も振れぬまま、仲間の助けを待っていたところにワームテールがやっと現れたということだ。」

跳ね返ったダークロード自身の死の呪文を受けて生き延びられるとは、どういう魔法なのか?闇の魔術には違いないが、調べる必要がある。再び危機に際して生き延びられてはかなわない。黙っていると、ルシウスは私があのときリリーの命乞いをしたことを思い出したらしい。

「母親は、、、たしかお前の幼馴染だったな?気の毒だった。命は奪わないと言っていたのに。」

「もう昔のことだから、、もうよいのだ。それで?」

ダンブルドアが賢者の石を壊してしまったから、永遠の命はあきらめて、ひとまず以前と同じレベルの体を手に入れる魔術を自分で開発したらしい。あの墓場にあった父親の骨と、ワームテールの腕の肉と、敵であるポッターの血を使い。」

ルシウスはその場を思い出したのか、少し身震いした。

「それからポッターと一対一で戦ったのだが、2人の杖が繋がり、そこから死者の姿が現れてポッターを助けた。ああ、母親の姿もあったぞ。それでポッターに逃げられて、ご立腹というわけだ。復活したことをもっとも隠しておきたかったダンブルドアにばれてしまったからな。腹立ち紛れに何人かにクルーシオをかけて、それから魔法省の支配とか仲間を増やす計画を指示しているところに、おまえが到着した。」

「魔法省の支配というと、具体的にはどんなことを計画しているのだろう?」

「秘密主義のあの方だから、具体策は個別に指示するのだろうが、ひとつにはディメンターを仲間に引き入れると言っていた。捕らわれているデスイーターたちを救出すれば力が一気に増す。ところでセブルス、あのあとどうなったのだ?裏切り者だと責められたのではないか?」

「ああ。ダンブルドアにかばってもらい、ずっとホグワーツにいたからしかたがない。だがダンブルドアを探るのはそもそもダークロードに命じられたことだったから、なんとか納得してもらって、、、これからもホグワーツで情報を集めることになった。」

ルシウスの顔色が変わった。

「セヴィ、それは、危険ではないのか?ダンブルドアも知っているのだろう?」

ダンブルドアは私がダークロードをスパイすると思っているし、そのことをダークロードも知っている。」

「二重スパイではないか!セヴィ、そんな危険なことを。」

「ルシウス、今までの経緯から、それしか私に生き延びる道はない。それで、、、。」

口ごもる私に、ルシウスが尋ねるような視線を向けて待っていた。

「私はこの屋敷を出ようと思うのだが。」

「なんだと?なぜだ?」

「たった今あなたが言ったように、二重スパイは危険な立場だ。いつ、どちらの陣営から裏切り者と糾弾されるかわからない。そのときに私がここで暮らしていると知れたら、、、あなたと私の関係が知られたら、あなたにまで危険が及ぶ。」

「そんなことを気にするな、セヴィ。その時には私がダークロードに話し、守ってやる。お前は家族も同然ではないか。」

「ルシウス、ダークロードはそんなに甘くないし、ダンブルドアサイドからつけ狙われる恐れもある。私が闇陣営のスパイとして捕まれば、この屋敷に魔法省の取り調べが入るかもしれないし、闇祓いの攻撃を受けるかもしれない。」

「そんなものは、、」

「私たちはいいにしても、ナルシッサとドラコはどうなる?」

「それは、、、。しかしおまえを手放すなど」

「屋敷を出るだけだ、ルシウス。ときどき訪れるくらいなら、どちらの陣営にも言い訳は立つ。私たちが長年の友人であることは皆が知っていることなのだから。」

「だが、セヴィ、、、」

「ルシウス、夢を見たのだ、悪夢だった。」

「悪夢?」

「私が裏切り者と名指しされて、あなたもクルーシオを掛けられる夢だった。耐えられない。私のためにそんなことになったら、、、私にはとうてい耐えられない。」

ルシウスが私の肩を抱いてきた。

「自分がクルーシオを掛けられたと言うのに。私とて耐えがたかったのだぞ。」

「わかっている。わかっているから、避けられる危険は避けよう。」

ルシウスがしぶしぶうなずいた。

「私は今夜、この屋敷に暮らした痕跡を消して、スピナーズエンドに戻る。」

「今夜?そんなに急いでか?」

「一刻も早いほうがいいと思う。ダークロードは復活し、ダンブルドアも対策を急くはずだ。」

「、、、わかった。それほど言うのなら、気の済むようにするがよい。だがセヴィ、覚えておくのだぞ。離れて暮らしていようと、どちらの陣営がどうなろうと、私はおまえの味方だ。何かあったら必ず知らせるのだ。」

「ルシウス、ダンブルドアもダークロードも、開心術の名手だ。どちらの前でも、私たちの関係のことは思い浮かべないで。特に会うことの多いダークロードの前では、ただの旧友だと考えていてほしい。」

その夜、ルシウスは私の体の傷跡一つ一つを癒すように撫でて、労わるように抱きしめてくれた。ルシウスが部屋を出ると、私は荷物をまとめ、夏休みの度に帰り、ルシウスと愛をかわした部屋から自分の痕跡を消した。そしてそのまま、スピナーズエンドの家にアパレートした。

父と母が相次いで死んだあと、住む者もなかったスピナーズエンドの家は、荒れ果てて埃がたまり、黴臭かった。辛い思い出ばかりのその家を、杖を使ってさくさくとかたつけた。マルフォイ邸にあったような温かみは欠片もないけれど、これからは、休み中もダンブルドアから指示が来るかもしれない。ルシウスの屋敷でダンブルドアからの指示を受けるわけにはいかないではないか。どちらに対しても。ともすれば湧きあがる寂しさを、そんな言葉で振い退けた。

ホグワーツとマルフォイ邸。私には身に過ぎる温かい家だった。これからの任務の厳しさを思えば、スピナーズエンドのこの家こそふさわしいのだ。

「リリー、君の魂がまたポッターを守ったんだね。私も君の魂とともに、ダークロードに立ち向かう楯となり、ポッターを守る。ポッターがダークロードを倒すその日まで。必ず。」

寂しいけれど、孤独ではない。いつだってリリーの魂とともにいるのだから。
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tag : ハリーポッター ルシウス ダンブルドア スネイプ クルーシオ ダークロード

スネイプとポッターと炎のゴブレット(7)

(これは『ハリーポッター』シリーズの本と映画鑑賞後の、妄想です)


私はそのままホグワーツの敷地を出て、ダークロードの元にアパレートした。着いた先はリトル・ハングルトンの墓地。30名ほどのデスイーターが集まるその先に、ダークロードがいた。青白い肌に赤い目、切り込みを入れたような鼻。13年前の、それでも美少年と言われた面影を残した外貌とは一変したおぞましい姿だった。デスイーターたちの間には、怯えた気配が漂っていた。私は恐怖を振り払い、心を閉じて、進み出た。

「おう、これは、セブルス。我がもとから永遠に去ったと思いし者。」

私はダークロードの足元にひざまずき、頭を垂れた。

「我が君、遅れましたのは、、」

「招集からすでに2時間が過ぎた。まずは歓迎の意を表しよう。」

杖が向けられた。

「クルーシオ(苦しめ)!」

体が回り、体中の皮膚が裂けるような痛み。体の中で骨や血管や、すべての臓器が跳ねまわるような感覚。腸が胃をくぐりのどを突き破る・・・

永遠に続くかと思われた苦痛は、突然終わった。地べたに崩れ落ち、しかしなんとか上半身を起こし、再び頭を垂れた。

「セブルス、遅れた代償の味はどうだ?会えて嬉しいぞ。」

「我が君、遅れましたのは、ダンブルドアからの指示を待っていたためでございます。我が君にかつて命じられた任務をこの先も果たせるようにと。」

「ほう、我が命令を果たすためと?それは忠実なものだな。それでは13年間、ダンブルドアの庇護のもとでずっと任務を果たしていたとでもいうわけか?余を探すこともせずに。」

「我が君、愚かなしもべをお許しください。我が君がどちらにいらっしゃるかわかりさえすれば、飛んで行きましたのですが。」

「ここにいる他のしもべたちも同じことを言ったが、余を見捨てぬくぬくと過ごした13年間の代償はこれからたっぷりと払ってもらう。」

目を向けられて、周囲のデスイーターたちに、怯えの気配が強まった。

「ところがセブルス、お前は他の罪も犯しておる。3年前、お前はクィレルがポッターを殺そうとした呪文を遮った。そのせいで、余は憑依していたクィレルの体をポッターに奪われて、実に惨めな姿となり果て、絶望と苦痛の日々を過ごすこととなったのだ。」

赤い目に怒りの炎が燃えたぎった。

「クィレルは怪しい行動をしておりましたの・・」

「話はまだ終わっておらぬわ!まずは己の罪を償え!。」

細い赤い目が不気味に光り、私は体が宙に浮くのを感じた。そして、

「クルーシオ!」

再び、体をえぐる痛み。身を切り刻む苦痛。振り回される腕や足や額や胸や、体中が地面に叩きつけられた。皮膚が裂け、四肢がバラバラに引き裂かれ飛んでいく・・・痛みによじれ息ができない・・

死んだかと思った時、突然術がとけ、地面に激しく叩きつけられた。視界がかすみ、体は鉛のように重い。体中がひりひりと痛み関節がきしむ。ともすれば消えそうな意識をなんとか保ち、息も絶え絶えにわずかに顔を上げると、光る赤い目が私の目を覗き込み、心をこじ開けてきた。ダークロードはまれにみる開心術の名手。私の心をひきはがそうとしている。余力を振り絞り、閉心術に集中した。もちろん、閉心術を使っていると悟られてはならない。与えてよい情報を心に散りばめ、身の凍る時間が過ぎた。

「ふん、今はここまでにしておこう。だがこれで許されたなどと思うな、セブルス。」

「我が君、寛大なる処置を心より感謝いたします。」

ダークロードはデスイーターたちに話し始めた。

「殺すべきポッターが逃げかえり、余の復活がダンブルドアに知れた。ことを急がねばならぬ。陣営の勢力を立て直し、魔法省を我らが手中におさめよ。それぞれの任務を果たせ。」

ダークロードが手を払い、デスイーターたちは解散した。ようやく腕で上半身を持ち上げた私に、ルシウスが気がかりそうな目を向けてきたので、私は目で制し、表情で帰るよう促した。

「セブルス、お前は残れ。」

案の定、ダークロードに命じられた。そのあと、ポッターを逃し怒り心頭のダークロードから、なぜ何年も手中にいたポッターを生かしておいたのかとか、ダンブルドアの手のひらは居心地がよかったかとか、嫌味を交えた尋問が続いた。細心の注意を払い答えていったが、少しでも言い淀むとクルーシオをかけられ、弱ったところを開心術で探られた。

それでも、13年分のダンブルドアに関する情報は価値を認められて、なんとかホグワーツでのスパイ任務を続けることになり、解放された時には精根尽き果てていた。ダークロードの目を離れると、救いを求めるようにリリーを想った。リリーの魂が守ってくれたのだ。リリー。想いにすがりつくように最後の力を振り絞り、アパレートしてホグワーツの門にたどりつくと、深夜にもかかわらず、ダンブルドアの姿があった。

わずかながら、やっと生きた心地が戻って来た。

「ご苦労じゃったの、セブルス。無事でなによりじゃ。」

「アルバス」

崩れるように倒れこむ私を支え、ダンブルドアが医務室に連れて行ってくれた。行く途中、ダークロードとの会合の経緯と得た情報を報告した。

「よくやってくれた、セブルス。かわいそうに、ひどい目にあったの。ゆっくりと休むのじゃ。」

マダム・ポンフリーは私の状態を見て目を見張ったが、誰に対してもそうであるように、事情を聴くことはせず、医務室の奥に隔離カーテンを下げ、必要な処置をとってくれた。強い眠り薬のおかげで、悪夢に脅かされることなく眠りにつけた。

どれほどたったか、薄明かりに気がつき、もうろうとした意識のまま体を動かそうとしたが、鉛のように重く、、全身が痛む。思わずうめき声を上げたようで、カーテンが揺れた。ポピーが様子を見に来てくれたのだろうと目を閉じたままいたが、息を飲む気配に目を開けてみると。

「グ、グレンジャー!」

グリフィンドールの知ったかぶりが、目を見張り、口に手をあてて、カーテンの隙間に立っていた。

「なぜ、こんな、、ひどい!どうなさったのですか、スネイプ先生?」

まずいところを、まずい生徒に見られた。よほどひどい姿になっているのだろう。

「ミス・グレンジャー、それはお前の知ったことではない。なぜおまえが隔離カーテンを開けたかが問題だ。」

当然減点に値するが、しかし、言葉は滑らかに出てこなかった。口を開くのも辛いのだ。苦痛に顔を歪めていると、グレンジャーが答えた。

「目が覚めて、ハリーの様子を見に医務室に来たら、うめき声がしたので・・・」

実にまずいタイミングで目ざめてしまったというわけだ。

「口外してよいことと悪いことがある。わかっているな、グレンジャー?」

「はい、先生。」

「ポッターやウィーズリーにもだ。」

疑わしそうに見ていると、忘却術を掛けられるかとでも思ったのか、グレンジャーが言い募った。

「もちろんわかっています。去年、ルーピン先生のことも、誰にも言いませんでした。」

ルーピンの正体に気がついていたのだ。気がついても誰にも言わなかったから、私が言うことになった。間の悪い生徒だ。

「わかっているならいい。隔離カーテンを元に戻し、さっさとポッターの見舞いに行け。」

グレンジャーはそれでもまだ何か言いたげに口を開けかけたが、私が睨みつけると、大人しく去って行った。知ったかぶりの出しゃばりだが、ポッターよりはずっと優秀だ。少しだけ安心して再び眠りに落ちた。

今度は浅い眠りの夢の中で、ダークロードの赤い目が杖を向け、お前も裏切り者、クルーシオ!と叫ぶ。苦痛に身をよじっているのは、ルシウスだった。我が身のような痛みを覚えて目ざめると、全身ひどい汗をかいていた。

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スネイプとポッターと炎のゴブレット(6)

(これは『ハリーポッター』シリーズの本と映画鑑賞後の、妄想です)


魔法大臣のファッジをクラウチ・ジュニアがいる部屋に呼ぶと、ファッジは護衛にディメンターを連れてきた。ミネルバも私もディメンターを校内に入れることはダンブルドアが禁じていると抗議したのだが、、、しかし、部屋に入るなりディメンターはクラウチ・ジュニアに覆いかぶさり、ディメンターのキスを施した。死よりもひどいことになる、魂を抜き食いつくすディメンターのキス。

これでクラウチ・ジュニアに証言させることができなくなってしまった怒りとともに、憐れみともいえる複雑な気持ちを感じざるを得なかった。クラウチ・ジュニアがデスイーターに加わった時、彼はまだ卒業したばかりのほんの子供だった。父親との関係のせいか、あるいは父親の地位を利用しようとしたダークロード側の企みかはわからぬが、闇陣営に足を入れ、父親の手でアズガバンに収監され、その後の経緯を考えれば、彼に、他の道はあったのだろうかと。カルカロフにせよクラウチ・ジュニアにせよ、自らの選択の結果とはいえ、若き日の過ちの代償は大きい。私にとっては人ごとではなかった。

ミネルバとともにファッジに抗議し、ダークロード復活を伝えながら医務室に行くと、ダンブルドアが待っていた。証言者を失ったことを責めながら、ダンブルドアはダークロードの復活をファッジに伝えたのだが、、、ファッジは信じない。異常な殺人者の告白と子供のポッターの目撃など証言にならないと言う。信じたくないのだ。

ベッドで休んでいたポッターが口をはさんできた。

「僕はヴォルデモートが復活するのを見たんだ!集まって来たデスイーターたちの名前も言える!ルシウス・マルフォイ、、」

ルシウス、では、ルシウスはダークロードの招集に応えて参じたのだ。当然だが。

「マルフォイの潔白は証明済みだ。いろいろと立派な寄付もしておられる。」

ルシウスと親しいファッジがかばった。

「マクネア!エイブリ―、ノット、クラブ、ゴイル、、、」

言い募るポッター。私の元の仲間たち。しかしファッジは、そんなのは13年前のデスイーター裁判で無罪になった者たちの名を見て言っているだけだと、ポッターの証言を洟から信じようとしない。最近の新聞や雑誌でのポッター中傷記事の影響もあるだろうが、、、つまりは、ファッジはヴォルデモートの復活による社会の混乱や魔法省への非難により、地位が脅かされるのがいやなのだ。だから、ダークロードの復活を認めたくない。

ダンブルドアが、ダークロードの復活に対応し、ダークロード側に寝返るだろうディメンターにデスイーターが収監されているアズガバンの監視をさせるのをやめさせ、巨人がダークロードにつかぬよう使者を送れと言うと、ファッジはますます防衛的になった。そしてついに、ダンブルドアと袂を分かつと言う。自分の地位を守るために、ダークロード復活をないことにしたいのだ。

「これを見るがいい。」

私は左腕の闇の印をファッジに見せながら言った。

「1時間前にはこれが焼けていた。ダークロードがデスイーターにかける招集の印だ。ダークロードが1人の印に手を触れると、皆の印が焼け焦げるものだ。これが現れたらデスイーターはアパレートしてダークロードの元に駆けつけることになっている。」

「カルカロフの印も焼けた。仲間の名を売ったカルカロフは、だから怯えて逃げ出したのだ。」

ファッジは私の腕を恐ろしげに見てあとじさった。そして、ダンブルドアに、なんのことやらさっぱりわからないと言い残し、省に帰ると去って行った。

ダンブルドアは、ハリーに付き添っていた何人かにそれぞれ用を言いつけて去らせ、

「さて、ここのおる2人の者が真の姿を認め合うべきときがきた。シリウス」

と訳の分らぬことを言うと、その場にいた黒い大きな犬が、シリウス・ブラックの姿に変わった。

「こいつが、なんでここにいるのだ!」

私は怒りのあまり叫んだ。

「わしが招いたからじゃよ。おまえもわしが招いたのじゃ、セブルス。同じ陣営で戦うのじゃから、今までのことは水に流して互いに信頼し合うべきときじゃ。」

私は憎しみをこめた目でブラックをにらんだ。ブラックも同じ目でにらみ返している。ダンブルドアが少しいらついたようにせきたてた。

「時間がないのじゃ。真実を知る数少ない者たちが結束しなければ望みがないのじゃ。あからさまな敵意を一時棚上げするのでもよいから、妥協して、握手をするのじゃ、2人とも。」

そうだ、時間がない。ダークロードの招集から、すでに1時間以上が過ぎている。私はいやいや手を差しだし、ブラックの手に触れるや素早く手を離した。

ダンブルドアは、ブラックに、ルーピンたち昔の仲間に警戒を呼び掛け、しばらくはルーピンの所に潜伏するよう指示した。ブラックはただちに出発した。そして。

セブルス、おまえに何を頼まねばならないか、もうわかっておるの?もし準備ができているなら、用意がいいなら、、、。」

ダンブルドアも言いにくそうだった。

「わかっています。」

「幸運を祈る。」

ダンブルドアの声を背に聞きながら、私は部屋を出た。

招集に応えて、ダークロードのもとに参じる。そしてスパイとして闇陣営の情報を探るのだ。覚悟はできている。この日のために私は13年間生き延びてきたのだから。しかし。

生きて再びホグワーツに戻れるのだろうか?

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tag : ハリーポッター セブルス ダンブルドア

スネイプとポッターと炎のゴブレット(5)

(これは『ハリーポッター』シリーズの本と映画鑑賞後の、妄想です)


6月も終わりに近づき、いよいよ対抗試合最終戦の日となった。ポッターの命を狙うために代表選手にさせた者にとって、最後の機会となるわけだ。闇の印はますます濃さを増していた。

第3の課題は迷路。様々な魔法の施された迷路を通りぬけ、優勝杯を持って帰還した者が対抗試合の優勝者となる。途中で危険を感じた選手は、杖で赤い火花を打ち上げれば職員が救出することになっていた。まもなくボーバトンの代表選手、しばらくしてダームストラングの代表選手の杖から火花が打ち上げられた。残るはポッターとディゴリー。

無事を祈って待つうちに突然、左腕の闇の印が焼け焦げた。デスイーターへの招集の印。ダークロードが復活したのだ!何があったのだ?ポッターはどうなったのだ?私はただちにダンブルドアに報告した。ダンブルドアは厳しい顔つきになり、不死鳥のフォークスを使って何やら魔法を施していた。ポッターを支援しているに違いない。

気が遠くなるほど長く思われた時間の後、ポッターとディゴリーがポートキーでスタンドの群衆の前に戻って来た。ダンブルドアが駆け付けたが、すでにディゴリーに息はなかった。スタンドの観衆から上がる悲鳴。大混乱となった。

そして、魔法大臣のファッジとダンブルドアがポッターにそこで待つように言いつけ、ディゴリーの家族に事態を説明している隙に、、、マッドアイ・ムーディがポッターを連れて行った。

「追うのじゃ」

ダンブルドアに従いミネルバとともにあとを追うと、2人はムーディの部屋に入って行った。ダンブルドアが恐ろしい形相で扉をぶち破り、ムーディを吹き飛ばして気絶させた。そして、そいつはムーディではないと。本物のムーディならこのようなことをするはずがないと言った。

ダンブルドアに命じられて、私は真実薬としもべ妖精のウィンキーを連れに行き、ミネルバはハグリッドの小屋の犬をダンブルドアの部屋に連れて行った。私とミネルバがムーディの部屋に戻ると、そこには男が倒れていて・・・

「クラウチ!バーティ・クラウチ!」

私が叫ぶのとともに、しもべ妖精が叫んだ。

「バーティさま!バーティさま、なぜこんなところに?」

行方不明となっていた魔法省国際局長、バーティ・クラウチの息子、バーティ・クラウチ・ジュニアだった。クラウチ・ジュニアはデスイーター、私の昔の仲間だった。ダークロードが消えた後、レストレンジたちとダークロードを探し求め、ロングボトム夫妻を拷問にかけて廃人にした罪でアズガバンに終身刑となったはずだ。ほかならぬ父親の判決により。まだ少年の面影が残る17、8歳だった。

ダンブルドアは私が持ってきた真実薬をクラウチ・ジュニアに飲ませると、復活呪文をかけて意識を取り戻させた。クラウチ・ジュニアが語った真実は、驚くべきものだった。

病気で死期が近づいた母親が、当時魔法省で権力のあったクラウチの父親に頼みこんでアズガバンを訪れ、ポリジュースで変身して弱り切っていた息子と入れ替わった。家に戻り回復した息子は、服従呪文と透明マントで隠されしもべ妖精に世話されていたが、同情したしもべ妖精が父親を説得し、気晴らしにクィディッチ・ワールドカップを観戦しにゆくことができた。透明マントをつけて、しもべ妖精に付き添われて。

そこで服従呪文を破り正気に戻った彼は、貴賓席の前の席に座っていたポッターの杖を盗み、ちょうどお祭り気分でマグルをいたぶって遊んでいた元デスイーターのグループに腹をたて、闇の印を上空に打ち上げたのだ。消え去ったダークロードを追い求めてアズガバンに収監され、軟禁生活の中ダークロードの復活のみを望んで暮らしたクラウチ・ジュニアにとって、ダークロードを見捨てて保身に走り、マグルいじめに興じる元デスイーターたちは許し難かった。父親がしもべ妖精を首にしてことは収まったが、家に戻るとダークロードが訪れ、今度は父親のほうに服従呪文をかけた。

ダークロードがクラウチ家を訪れた経緯はこうだ。3年前の賢者の石事件で、寄生していたクィレルの体を失なったダークロードは、アルバニアの森の奥で細々と命をつないでいた。そこに1年前、旧友に隠れ場所を暴かれたワームテールことピーター・ペティグリューが、居場所を求めてダークロードを探し当てたのだ、鼠のネットワークを使って。そして、たまたまクラウチの父親を訪ねて息子が脱獄していたことを知っていた魔法省のバーサ・ジョーキンスをつかまえてダークロードのもとに連れて行った。

ダークロードはバーサ・ジョーキンスから、今でも忠実なる自分の僕、バーティ・クラウチ・ジュニアのことと三大魔法学校対抗試合のこと、ムーディがホグワーツの教授に就任することを聞き出した。そして自分が開発した闇の呪文で本格的に復活するのに必要なポッターをおびき寄せる計画をたてた。つまり、バーティ・クラウチ・ジュニアをムーディに変身させてホグワーツに送りこみ、対抗試合を利用してポッターを連れてこさせる計画を。

クラウチ・ジュニアはその計画をうまく実行した。炎のゴブレットにポッターの名を入れて代表選手にし、ポッターが課題を果たせるよう密かに力を貸し、最後は優勝杯をポートキーに変えて、復活の儀式の場所、ダークロードの父、リドル家の墓があるリトル・ハングルトンに飛ばせた。途中、服従呪文を破ってダンブルドアに告白しようとやって来た父親を、ポッターから取り上げた忍びの地図で見つけ出し、殺して骨にかえて埋めた。私の研究室に誰かが忍び込んだあの騒ぎは、クラウチ・ジュニアがポリジュースの材料を盗みに来たもので、あのとき落ちていた羊皮紙が忍びの地図だったわけだ。

クラウチ・ジュニアの話を聞き終えると、ダンブルドアは彼をぐるぐる巻きに縛り上げ、ミネルバには見張りを、私にはマダム・ポンフリーを呼んでクラウチ・ジュニアを医務室に運び、魔法大臣のファッジを呼ぶよう言いつけて、ポッターを連れて出て行った。

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スネイプとポッターと炎のゴブレット(4)

(これは『ハリーポッター』シリーズの本と映画鑑賞後の、妄想です)


対抗試合の第二線が近付いた頃、奇妙な出来事があった。私はその夜も、ベッドに入ったものの寝付くことができず、あきらめてパジャマのまま校内の見回りに出た。忍び寄る闇の影に、神経がささくれだっているのだ。すると、私の研究室の扉が開いて灯りが漏れているのを見つけた。この深夜に、誰かが忍び込み、何かを探している!急いで研究室に向かう途中、上の階段から何かが落ちる大きな物音がして行ってみると。

フィルチがドラゴンの卵を抱え、ビーブスの悪さだと訴えてきた。ポルターガイストのビーブスが、呪文で閉ざした私の研究室に入れるはずがない。そう言うのに、日ごろビーブスに悩まされているフィルチはビーブスの仕業だと言い張って聞かない。

押し問答しているうちに、マッドアイ・ムーディが現れた。イヤな男が現れたものだ。ムーディが私の研究室を探っていたのか?

「パジャマパーティかね?」

ムーディが嫌味たらしく尋ねた。フィルチがビーブスがどうやら言っている。私はムーディと関わりたくなくて黙っていたが、フィルチの言う通りかと水を向けられた。

「私の研究室に誰かが忍び込んだので調べに来たのだ。」

「誰かがおまえの研究室に押し入ったと?」

「たいしたことではない。」

そう言ってムーディを追い払おうとしたのだが、

「おまえの部屋に押し入る動機がある者とは誰だ?」

としつこく絡んでくる。あなたでしょう?と言えば居つかれてしまうので、もう一つの可能性に話を逸らした。

「生徒の誰かが魔法薬の薬剤を盗もうとしたのだろう。前にもそういうことがあった。」

しかし、、

「他にもなにか研究室に隠しているものはないのか?」

ムーディは元デスイーターの私に絡みたくてしかたがないのだ。すでにムーディが研究室を調べたことを言い返したが、人を信じやり直しのチャンスを与えるダンブルドアは私を信頼しても、自分は疑いを解かないと言った。

「洗っても落ちないシミがあるというのがわしの持論だ。どういうことかわかるだろう?」

ムーディの言葉に、思わず左腕の闇の印を押さえてしまった。ムーディは高笑いして、早く部屋へ帰れと脅してきた。脅されるのは腹が立つが、これ以上ムーディと関わってもろくなことがないので引き上げようと思った時、

「これは何だ?」

ムーディが階段に落ちた羊皮紙を指し示した。

去年ポッターが持ち歩いていた怪しい紙だ!ポッター!また夜なかに出歩くような危険なまねを。思わず冷静さを失ってしまった。

「ポッターだ!ドラゴンの卵も羊皮紙もポッターのものだ!ポッターがいる。透明マントだな!」

手を振り回して姿の見えぬポッターを探す私を止めるように、ムーディが言った。

「いかに早くおまえの考えがハリーに結び付いたかダンブルドアに告げよう。」

「どういう意味だ?」

「ハリーに恨みを持つものが誰かダンブルドアは興味があるからな。わしも興味があるぞ、スネイプ、大いにな。」

もちろん私も興味がある。が、、、ここでムーディにどのような態度をとるべきか決めかねた。真実を見抜くムーディの義眼。私は冷静さを取り戻し、閉心術を使いながら、教師の立場を保って言った。

「私はただ、ポッターが規則を破ってまた夜中に徘徊しているなら、安全のためにやめさせなければと思っただけだ。」

「なるほど。」

ムーディがいるなら、今ここでポッターの身に危険が及ぶことはないだろう。

「私は寝室に戻る。」

「よい考えだ。」

私は部屋に戻ったが、心配と怒りで眠れそうになかった。ポッター、危険がいつになく迫っているのに、なぜ危険を買って出るようなことばかりするのだ?皆がおまえの身を心配して警戒しているというのに。

そして、自らの落ちないシミを思う。リリーを死に至らしめた闇の刻印。

印を刻んだ時は、優秀な闇の魔法使いの証しと、誇らしくさえ思ったものだ。ルシウスと左腕を並べて、消えることない絆の印と喜んだこともあった。若き日の愚かな過ち。それは、私の命に灯りを灯してくれたリリーに死をもたらす、暗黒の力だったのだ。シミは消えぬが、命をかけて償う。私にできるのはそれだけだ。

翌日研究室を調べてみると、ポリジュースの材料が盗まれていた。2年生の時にポッターたちが盗んだものだった。あのときも証明はできなかったが。

対抗試合の第2課題は、水中に沈められた、選手たちそれぞれの大切な人を、制限時間内で救い出すというものだった。このためにポッターがポリジュースの薬剤を盗みに研究室に入ったのだと確信した。途中棄権したボーバトンを除く3人の代表選手たちは無事課題を成し遂げ、ポッターはディゴリーと並びトップとなった。

魔法薬学の授業で、私はポッターから減点をとって、真夜中の徘徊や盗みを懲らしめてやるつもりだった。ちょうど予言者新聞や週刊魔女にポッターの面白い記事が出ていた。ポッターとグレンジャーとダームストラング校のクラムが三角関係だという。生徒たちの前で記事を読み上げ、さらに真実薬を飲ませてやろうと脅したが、ポッターは挑発にのらない。そうこうしているうちに、、、

授業中だというのに、カルカロフが訪ねてきた。左腕の闇の印がますます濃くなり、いてもたってもいられないのだろう。私が避け続けていたから、逃げられぬ授業中を狙ってきたのだ。授業が終わるまで待たせたが、カルカロフも消えぬシミに苦しんでいるのだ。しかし、もし計画通りダークロードが私をスパイと認めてくれて、そのときカルカロフがホグワーツに残っていたならば、他ならぬ私自身の手で彼を捕えるか、悪くすれば殺せと命じられるかもしれない。

「ダークロードの復活は近い。今すぐ逃げろ、イゴール。それしかないだろう?」

「セブルス、おまえはどうするんだ?いっしょに逃げないか?」

「私は、逃げるつもりはない。ここに残る。」


5月末に、魔法省の国際局長であり、三大魔法学校対抗試合の主催者兼審査官である、バーティ・クラウチが行方不明になった。クラウチは対抗試合の開催の日以来様子がおかしく、最近は姿も現さなくなっていた。校庭に対抗試合の代表者が集まり、最終戦の課題が与えられた後、ポッターとクラムが禁じられた森の近くで話していたときにクラウチの姿を見かけ、あまりに様子がおかしいのでクラムが見張りポッターがダンブルドアに告げに来たのだが、行ってみるとクラムは襲われて気絶し、クラウチの姿は消えていたということだ。

魔法省ではほかに、バーサ・ジョーキンズが行方不明になっていた。一人、また一人と、人が消えていく。これもダークロードがまもなく復活する前兆だ。

テーマ : 二次創作:小説 - ジャンル : 小説・文学

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