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セブルス・スネイプと不死鳥の騎士団(16)

(これは『ハリーポッター』シリーズの本と映画鑑賞後の、妄想です)


魔法省神秘部の闘いは、騎士団側にシリウス・ブラックの死という大きな打撃を与えたが、闇陣営の完敗と言える結果に終わった。ポッターたちを待ち構えていたデスイーターたちは、ベラトリックスを除き全員が逮捕されアズカバンに収監された。ダークロードが全力をかけて手に入れようとしていた予言の水晶玉は、闘いの最中に砕け散った。

そしてダークロード自身が魔法省に駆け付けたことで、復活が魔法省に確認され、一般に知れ渡ることになった。さらに、ポッターの体に憑依することでダンブルドアにポッターを殺させようとしたのだが、憑依を続けることはできず、ポッターの体を抜け出してダンブルドアと戦い、なんとか逃げ帰る有様だった。

闇陣営の受けた打撃は計り知れず、当然ながら、ダークロードの怒りはすざまじかった。特に神秘部でデスイーターを率いたルシウスに対して。

「数カ月かけて全力を傾けた作戦が、こうまで悲惨な結果に終わるとは、なんたる失態だ!余がうまくポッターを誘き出したと言うのに、子供6人を相手に手こずるとは!」

「予言玉は破壊されてしまった!二度と予言の全文を知ることはできぬのだ。ポッターを倒す決め手となるはずの武器が。」

「10人も率いて任務を成し遂げられぬとは。ルシウスルシウス・マルフォイめ!この場におれば命をもって償わせたものを。」

居並ぶデスイーターたちは皆、いつ怒りの火花が自分に降りかかるかと怯えていたに違いない。私はルシウスをアズカバンに送りこんでくれたダンブルドアに密かに感謝し、ルシウスの失態は私が体で償うのだといったダークロードの言葉を思い、生きた心地がしなかった。しかしルシウスがいない所で私を虐待しても意味はないと思ったのかどうか、幸い話は今後の方針にうつった。

「いまや余の復活は世間に知れることとなった。もはやためらう必要はない。マグルやマグルびいきの者どもを襲撃し、我らの力を思い知らせてやれ。すでに我が陣営に下ったディメンターにくわえ、人狼、巨人、ほか魔法生物を我が陣営に加えるとともに、魔法省への支配を強めるのだ。」

「それから、ポッターについては、必ず余が自ら手を下すと心得よ。」


なんとか生き延びられた。デスイーター集会を終えてホグワーツに戻ると、神秘部に行った生徒たちもすでも戻っていた。ポッターはダンブルドアが話したものの、ブラックの死はショックだったらしい。他の生徒たちは医務室に収容されていたが、幸い回復するようだった。

私はドラコとクラッブたちに父親が神秘部の闘いで捕えられたことを告げ、しかし、もうアズカバンにディメンターはいないから動揺しないようにと諭した。ドラコは涙ぐんで立ち尽くしていたが、父上に心配をかけぬようしっかりするのだと言うしかなかった。

ダンブルドアは校長に復帰し、禁じられた森で行方不明になっていたアンブリッジはダンブルドアが助けて連れ帰ったものの、医務室で休養後ホグワーツを出ていった。学年末の日には、玄関ホールでポッターがドラコに杖をかまえるのを見かけて減点したが、逆にミネルバがポッターたちに得点を与え、この年度も終わった。

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tag : ルシウス セブルス ハリーポッター ルーピン ダークロード

セブルス・スネイプと不死鳥の騎士団(15)

(これは『ハリーポッター』シリーズの本と映画鑑賞後の、妄想です)


グリモールドプレイスの騎士団本部に帰ると、シリウスがイライラしながら待っていた。

「スネイプが俺の所在を確認してきた。」

「何かあったのかい?」

「何かあったに決まっているが、いるならいいからそこにいろと言うだけで、説明がないからわからない。」

マッドアイとトンクス、キングスレーの、闇祓い3人組も来て、皆で何があったのかとテーブルを囲んでいると、守護霊の伝令が現れた。

金色に輝く牝鹿のパトロナス。まさか、、、リリー?昔の騎士団で見たことがあったパトロナス。ジェームスの牡鹿、リリーの牝鹿。

しかし、その優美な姿が発した伝令は、セブルスの声だった。一瞬混乱してシリウスを見たが、シリウスと話す間もなく伝えられた内容は緊迫していた。

「ポッターがダークロードに誘き出され、生徒数人とともに神秘部に向かったもよう。ただちに救出に向かってくれ。ブラックは本部に残り、まもなく到着するダンブルドアに状況を報告してほしい。以上。」 

ただちに皆で外に出ると、シリウスもついて来た。とどめようとしたが聞くはずもない。

「ハリーが危険に曝されているのに、家にこもっていられるか!」

急がなければハリーたちが危ない状況だった。押し留める暇もなく、そのまま5人で神秘部にアパレートした。

神秘部につくと、ハリーがデスイーターたちに取り囲まれて追い詰められていた。他の生徒たちは呪いにやられていた。危ないところだった。騎士団員はいっせいに呪文を放ち応戦した。デスイーターは10人ほどだろうか?私たちより圧倒的に数が多かった。デスイーターたちと戦い、攻撃を避けながら、なんとかハリーたちを逃がさなければ。倒れる団員も出て、劣勢は否めない。

しかし、その時、ダンブルドアが駆けつけてくれた。威力のある魔法に、デスイーターたちが倒れていく。気づいた団員たちは戦いをやめ、負傷者の救護を始めたが、まだ闘っている組があった。シリウスとベラトリックス・レストレンジ。闘うシリウスは生き生きと輝いて見えた。ベラトリックスの攻撃を軽くかわしたと見えた、その瞬間。

次の攻撃を胸に受けて倒れていくその背後には、アーチのヴェールが揺らいでいた。攻撃をかわして笑ったシリウスの顔が、恐れと驚きの表情に変わり、、、アーチの向こうに消えていった。一瞬のような、永遠のような、時の流れ。

「シリウス!」

叫び駆け寄ろうとするハリーを、私は必死に抱きとどめた。ヴェールの向こうは、、

「ハリー、もう遅いんだ。」

「連れ戻して!助けて!向こうに行っただけじゃないか!」

「もう、どうすることもできないんだ。あいつは、、ヴェールの向こうに行ってしまった。」

私自身、血を吐く思いだった。シリウス。嘘だ。すべての現実感が消えた。

「シリウス!」

ハリーはなおも絶叫していた。

「シリウスは戻れないんだよ。死ん・・。」

「シリウスは死んでなんかいない!」

もがくハリーをなんとかアーチから引き離した。

「さあ、みんなを助けよう、ハリー。」

涙がにじむのを抑えられぬまま、アーチに背を向けた。声を出すのも辛かった。

と、ハリーが私の手を振りほどき、走り出した。部屋から逃げ出すベラトリックスの後を追って。

「ハリー、、やめるんだ!」

叫んだけれど。

「あいつがシリウスを殺した!僕があいつを殺してやる!」

ダンブルドアがハリーの後を追っていった。私たちは、負傷した生徒たちと騎士団員を助け、ホグワーツの医務室に運んだ。生徒たちは後遺症が残るほどのことはなかったが、重症のトンクスは聖マンゴ病院に入院することになった。

魔法省ではあのあと、ヴォルデモートとダンブルドアが死闘を繰り広げたが、圧倒的なダンブルドアの魔力の前にヴォルデモートは逃げ去ったそうだ。ヴォルデモートの姿は多くの目撃者に確認され、ヴォルデモートが執着していた予言の水晶玉は、戦いの最中に壊れ、もう予言全文を聞くことはできなくなったということだった。

騎士団でその話をきいても、私にはなんの感情も湧かなかった。ただ、シリウスが死んでしまったことだけが、心に圧し掛かっていた。シリウスが生まれ育ち、嫌い、閉じ込められたグリモールドプレイスの家で、私は一人、シリウスに語りかけていた。もう二度と返事をきくことはないとわかっていたけれど、止めることはできなかった。

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セブルス・スネイプと不死鳥の騎士団(14)

(これは『ハリーポッター』シリーズの本と映画鑑賞後の、妄想です)


ホグワーツでは、校長席を射止めたアンブリッジが、嫌がらせに苦労しつつ、フィルチやドラコたちスリザリン生の一部を味方につけて、生徒たちの締め付けに精を出していた。

学年末、5年生のOWL試験の最中に、アンブリッジはついに実力行使でハグリッドを追い出し、防ごうとしたミネルバは術を受けて聖マンゴ病院に入院となってしまった。これでホグワーツにいる騎士団員は私一人になった。ダンブルドアから、アンブリッジがポッターを退学させないよう守れと言われているから気が抜けないが、あとわずかで今年度も終わり、ホグワーツの任務からは解放されると思った矢先。

OWL試験の最終日、アンブリッジから校長室に呼び出された。行ってみるとポッターやグレンジャー、他に数名の生徒たちが捕まっていて、ポッターはアンブリッジに問い詰められているようだった。

感情を殺してアンブリッジに用件を聞くと、真実薬が欲しいと言う。ポッターがまた何をやらかしたのかはわからないが、白状させて退学に持ち込もうということは想像がついた。喜んで渡したいが、この前ポッターの尋問のために渡したのが最後で、新しく作るには1カ月かかるとのらりくらりごまかしたらヒステリーを起こし、ルシウス・マルフォイがいつも私のことを褒めていたのに、期待はずれだと停職を言い渡された。

ルシウスの名を聞くと胸がチクリと痛む。あれ以来、どうにもぎくしゃくとする関係から抜け出せていなかった。

アンブリッジの小言を受け流しながらポッターの目を見て心を読み取ると、どうやら神秘部の部屋でダークロードにブラックが囚われているのを見たようだった。対処するため校長室を出ようとすると、ポッターが声を上げた。

「パッドフットがあの場所で彼に囚われている。」

ポッターが伝えたいことはわかっているが、怪訝そうな顔をして見せた。わかったぞ、ポッターとか言える状況でないことはポッターにもわかるだろう。当然のことながら、アンブリッジが何の事かと問い詰めてきた。

「さあ、なんのことやら、さっぱりわかりませんな。」

煙にまいて校長室を後にすると、直ちにブラックの所在を確かめることにした。ポッターが見たものは、ダークロードがポッターを誘き出すために意図的に見せた可能性が高い。

通信手段はアンブリッジに見張られているから、守護霊を使ってグリモールドプレイスに連絡し、ブラックがその場にいることを確認した。やはりダークロードの企みだったのだ。まんまと引っ掛かったポッターに腹が立ったが、伝えるために校長室の様子を見に行くと、ポッターとグレンジャーはアンブリッジとともに部屋を出た後だった。

イライラしながら待っていたが、一向に帰ってこない。校内や付近を捜し歩いたが、いないばかりか、ウィーズリーなど一緒に校長室にいた何人かの生徒の姿も消えていた。

神秘部に出向いたに違いない。ポッターたちの無謀さは何とかならないものか。不安と憤りを感じながら、ただちに再度、騎士団本部に守護霊の伝令を送った。

ポッターたちがダークロードの企みに誘き出されて神秘部に出向いたと思われること。ただちに救出に向かってほしいこと。そして、ブラックは本部に留まり、ダンブルドアの到着を待ち、事態を説明してほしいと。

神秘部では、闇陣営がポッターたちを待ち受けているだろう。おそらくはルシウスが指揮をとっている。予言の水晶玉を手にして聞くことができるのは、予言に直接関わる者だけだとわかり、自ら魔法省に赴くのをきらったダークロードは、ポッターをその場に誘い出し、予言の全文を聞き出させようとしているのだ。

連絡した騎士団員たちが、これからルシウスたちと戦う。ルシウスたちが勝てば予言の全てが闇陣営に知られ、ポッターはダークロードに引き渡される。逆に騎士団が勝てば、ルシウスは魔法省に捕らわれるか、逃れればダークロードのひどい制裁を受けることになる。最悪のケースでは、戦いの中でルシウスが命を落とす恐れさえある。私が騎士団の任務を遂行したために。

一番マシなのは、騎士団がポッターたちを救いだし、ルシウスが魔法省に捕らわれることのように思えた。つかまればアズカバン行きだが、アズカバンにもうディメンターはいないから、ダークロードの制裁よりはまだマシだ。もしポッターがダークロードに引き渡されるようなことになれば、私はルシウスの面前で、命を張ってポッターを助けねばならなくなる。

どのような事態になっても最善の対応をするためには、私がダークロードのもとにいたほうがよいのではないか?少なくとも、闇陣営サイドのスパイとしてダークロードの信頼をつなぎとめなければならない。そのために騎士団が行ったことをダークロードに伝えるべきかどうかダンブルドアと相談するためにグリモールドプレイスに行くと、ダンブルドアがクリーチャーを問い詰めていた。ブラックの姿はない。

「シリウスも出かけてしまったようじゃ、セブルス。」

「ここに残れと頼んだのですが。」

「セブルス、騎士団が行ったことをヴォルデモートに伝えるのじゃ。そのことで来たのであろう?」

「はい。そのほうがよいかと。いずれにしても、すでに戦いは始まっているでしょうから。」

「そうするのじゃ。うまくすれば、ヴォルデモートを魔法省に引っ張り出せるじゃろうしな。そうなれば魔法省もヴォルデモートの復活をないことにはできん。」

「それでは私も、、」

「おまえは行ってはならん。今日決着はつかぬ。この先もおまえの情報は騎士団になくてはならんものじゃ。クリーチャに事情をきいたらわしも神秘部に向かう。デスイーターどもはわしが捕まえて魔法省に渡してやるから安心するのじゃ。」

「わかりました。」

ダンブルドアは私の懸念をお見通しだった。ダンブルドアがそう言ってくれた限り、ルシウスは安全だと信じたい。それから私は騎士団がポッターの救出に向かったことを、ダークロードに報告した。そして、地下牢の研究室でじっと連絡を待った。ルシウスとポッターの無事を祈りながら。

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セブルス・スネイプと不死鳥の騎士団(13)

(これは『ハリーポッター』シリーズの本と映画鑑賞後の、妄想です)


私はグリモールドプレイスのキッチンで報告書を読んでいた。任務以外ではできるだけ家にいて、シリウスを見守るようにしている。シリウスは外に出て騎士団の活動ができないことに鬱々としていたが、今非常に危険だから外に出るなとダンブルドアからも言われていたし、私自身も心配していた。

気づかれないように開心術でのぞいたシリウスの心は、アズカバンやディメンターの恐怖、家族との相克、セブルスの皮肉へのいら立ち、ダンブルドアの外出禁止指示への恨み、ピーターを逃した悔いなど暗澹たる思いに覆われていた。

わずかに残るジェームスとの輝かしい日々の記憶とハリーが、かろうじてシリウスを支えているようだった。ジェームスに見立てたハリーとともに戦いに繰り出すことを夢想していて、いつ無謀な行動に出るかわかったものではない。こんなふうに閉じ込められる羽目に陥ったのも、私がタイミング悪く変身してピーターを逃がしてしまったためだった。私がいて話し相手のあることが、少しでも気晴らしになればよいと思うのだけれど。

と、突然「シリウス?」と呼びかけられて、飛び上るほど驚いた。振り向くと暖炉にハリーの顔があった。シリウスと話したくて、フル―パウダーを使ったのだ。最近姿が消えることの多いクリーチャ―を探しに屋根裏に行っていたシリウスを連れて戻り、一緒にハリーと話した。

ハリーはペンシーブで、5年のOWL試験の後、ジェームスとシリウスがセブルスに嫌がらせをした記憶を見て、そのことについて聞きたがった。シリウスは懐かしそうにジェームスのことを話し出したが、ハリーの表情はさえない。幼くして父を亡くしたハリーが心に描いていた輝かしい父親の真実の姿に傷ついたのだろう。それはほんの一面で、ジェームスはすばらしいクィディッチの選手で、優秀で、人気者だったのだけれど。

ハリーは傲慢な父親の態度にショックを受け、セブルスを気の毒に思い、ジェームスを嫌っているように見えたリリーがなぜ結婚したのかとしょげていた。だから、7年生になってジェームスが傲慢な態度を改めてからリリーがつきあうようになったのだと話してあげた。シリウスは、たしかに調子にのることはあったが、スネイプは闇の魔法にどっぷりつかった嫌なやつだったからとジェームスをかばった。私は2人のセブルスへの攻撃はやり過ぎだと思っていたけれど、止める勇気はなかったと告白した。ハリーのさえない顔は変わらなかった。

記憶を見られたセブルスの反応が気になってきいてみると、驚いたことに、もう閉心術はおしえないと言ったと言う。ハリーは気にしていないどころか、ほっとしているようだったが、とんでもないことだ。閉心術を身につけることは、ハリーがヴォルデモートに操られるのを避けるために最も重要なことだと、ダンブルドアが繰り返し言っていた。

シリウスも私も、自分がセブルスに続けるよう話すと身を乗り出した。シリウスでは逆効果になるに決まっているし、それは私の役目だと思う。ハリーにはくれぐれも、もう一度教えてもらえるように頼むんだよと言ったけれど、暖炉の向こうに誰か来る気配があり、ハリーは急いで戻って行ってしまった。

「スネイプの奴は何を考えているんだ!昔のことを根に持って。陰険な野郎だ。」

ハリーがいなくなると、シリウスがセブルスを罵りだした。

「シリウス、君たちの、、、私たちのそういう態度がセブルスを意固持にするんだよ。」

「なんだと、リーマス。スニベルスの肩を持つ気か?ハリーは関係ないだろう?」

「その通り。ハリーは関係ない。ハリーに被害を及ぼさないために、私が話すよ。」

まったく、セブルスとシリウスの、、、生きていればジェームスも、、、相性は運命的に悪いとしか言いようがない。これがまた悲劇につながらないように、なんとかセブルスを説得したいと思った。


騎士団の集会の後で、セブルスを呼びとめた。

「セブルス、ハリーの閉心術の訓練をやめたときいたけれど。」

振り向いたセブルスの顔は、この上なく不機嫌だった。

「それがどうかしましたかな?」

「セブルス、大人げないことはやめてくれよ。ハリーには閉心術が必要だとダンブルドアが何度もおっしゃっていたじゃないか。」

「ところが本人にやる気がないのだ。私はそのために4カ月も時間を割いてきたのだが。」

「でも君が個人授業をやめたのは、昔の記憶を見られたからだろう?たしかにあれは私たちが悪かったけれど、ハリーは関係ないことだよ。」

「その関係ないポッターが記憶を盗み見たのだ。父親と同様、卑怯にも私の隙を狙って。」

「セブルス、君の気持はわかるけど、今何より重要なのはハリーが、、」

「気持ちがわかる?ルーピン、お前に何がわかる?私がどんなにあの顔を見たくないかわかるのか?」

「だけどセブルス、ハリーはジェームスとは違うんだよ。悪気があって見たわけじゃない。見てしまってひどくショックを受けていたよ。」

「ご立派だと思っていた父親の愉快な姿はお気に召さなかったわけか。」

「君のことを気の毒だと言っていたよ。セブルス、とにかく今はハリーに閉心術を身につけさせるのが大事だとわかっているだろう?そうしなければヴォルデモートに操られてしまう。どんなに危険なことか、、」

「ルーピン、すでに4カ月も特訓したのだ。やる気があればできているはずだ。ところがポッターは心を閉じるどころか、人の思考をのぞき見したいのだ。ダークロードの視線であれこれ見るのが楽しいからまじめに練習しない。」

怒りにまかせて言っているのだろうと思ったが、皮肉な口調のセブルスの顔を見ると、疲労と悲しみが滲んでいた。

「セブルス、もしかして、、、他にも何かあったんだね?」

怒られるだろうとは思ったが、少しだけ開心術を使ってみると、居並ぶデスイーターたちの前に引きづり出され、テーブルにくくられるセブルスの姿が見えた。セルブスは見られているとわかっているのに閉心術を使わない・・・。私はあわてて術を止めて尋ねた。

「どうして、、隠さない?」

「疲れているのだ。もう、、たくさんだ。」

吐き捨てるように言って扉に向かったが、出口で振り返り、言い残した。

「おまえはブラックのお守りでもしていることだ。」

私は垣間見たセブルスの心景の意味を考えてみた。デスイーター集会でなんらかの虐待を受けたようだった。それを隠そうともしなかったセブルスの心境も考えてみた。闇陣営の諜報任務と、ダンブルドアのいないホグワーツでの生活に疲れ果てているということか?それとも、少しでも私に気を許していると考えていいのだろうか?

ハリーへの閉心術授業の再開は、説得できなかった。ただ、ハリーが謝って、やる気を示せば、行わないわけではないらしい。さんざん嫌味を言って痛めつけてからなのだろうけれど。だけど、ホグワーツへの連絡が全て検閲されている今、ハリーに言いきかす手段を思いつくことはできなかった。

最後の言葉の意味は、ハリーを操るのにシリウスが利用される危険があるということだろう。少なくとも、セブルスはそう懸念していると思われた。

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セブルス・スネイプと不死鳥の騎士団(12)

(これは『ハリーポッター』シリーズの本と映画鑑賞後の、妄想です)


悲鳴をきいて玄関ホールに駆け付けると、すでにホールいっぱいに生徒たちが詰め寄せていた。悲鳴をあげたのは占い学のシビル・トレローニー教授。アンブリッジの査察の結果解雇され、荷物といっしょに放り出されたのだ。

シビルの占い学の授業ははっきり言ってろくでもないと思うが、彼女はごくまれに真の予言をする。16年前にポッターに関する予言をしたのはシビルだった。私が偶然その初めの部分を聞き、ダークロードに報告したことがリリーの死につながってしまったのだ。予言をしたシビルを保護するために、ダンブルドアが教授に雇い、ホグワーツに住まわせていた。

ダークロードが血眼になって予言全文を手に入れようとしている今、シビルがホグワーツを出れば、すぐに闇の陣営の手が伸びるだろう。案の定ダンブルドアが介入し、解雇されてもホグワーツに留まることになった。この一件にも、ダークロードに脅されて予言を入れることに必死になっているルシウスが関わっていたのだろうか?ルシウスとはあれ以来、話がしづらくなっていた。


4月に入ると、昨秋以来ポッターたちが中心になっていやっていた、生徒たちの闇の魔術に対する防衛術の自主学習が、アンブリッジに見つかった。アンブリッジが真実薬で生徒の一人に自白させ、秘密の部屋から逃げるポッターを捕まえたのだ。生徒たちの集会・組織を禁じた魔法省の教育令に反したとしてポッターを退学させようと、校長室にはファッジまで来て待ち構えていたらしい。しかし、自主学習組織の名称が「ダンブルドア軍団」だったことを利用して、ダンブルドアがポッターの退学を阻止するため、自分がが主導したと告白して逃亡してしまった。

後任として、アンブリッジが校長に就任した。ドラコたちスリザリン生はアンブリッジに協力的であり、ウィーズリーの双子たちがアンブリッジに嫌がらせのいたずらを仕掛け教授たちもそれに乗ってアンブリッジを困らせていたが、私は淡々と職務をこなした。

アンブリッジを警戒してはいるが、ホグワーツでの私の行動はスリザリン生たちから家族を通じて、あるいはアンブリッジ自身やファッジからルシウスを通じて、ダークロードに伝わる。表向きはあくまでアンブリッジに反するつもりはない。しかしアンブリッジから真実薬を要求された時は、ポッターに使われることを考えて、偽の薬を渡しておいた。

次のポッターの閉心術の個人授業で、いつものように見られたくない記憶を頭から抜き出してペンシーブに入れ、まさにレッスンを始めようとした時、ドラコが駆け込んできた。なぜポッターがいるのかと不思議そうなドラコに、魔法薬の補習だと説明して用件を聞くと、行方のわからなくなっていたスリザリン生のモンタギューが見つかったと言う。呪いがかけられているようなので、私の助けが必要だった。

ポッターには授業は明日にすると言って研究室を出た。しかし急いで処理して戻ってみると、ポッターがペンシーブに半身を突っ込んでいた。

見ているのだ。私の記憶を。知られたくない、特にポッターにはけして見られたくなくてわざわざ抜いておいた記憶を。どこまで見たのだ?一番古いものか?私がOWL試験後にポッターの父親やブラックに術で宙に逆さづりにされて下着が露わになり、怒りと恥辱で動転してリリーを貶め、その結果リリー決別された記憶?その後のものも?

私はポッターの上腕を掴んで引きずりだした。

「おもしろいか?」

ポッターが口ごもる。見たのだ。私は怒り震えた。

「すると、、楽しんでいたのだな?お前の父親は愉快な男だったな?」

お前も同じだ。私を辱め、あざ笑う。屈辱と悲しみが蘇り、目の前のポッターが父親と重なった。この顔は二度と見たくない!私を辱め、リリーを奪った、憎んでも憎み切れぬその顔!

「見たことは誰にも言うな。出ていけ。今すぐ出ていけ!この部屋でその顔は二度と見たくない!」

怒りで魔力が暴走し、ポッターの頭上でビンが爆発した。体は怒りで震え、いつまでもおさまらなかった。心の中にリリーの悲しげな横顔を思い、ようやく少しは落ち着いたが、それでも二度と、あのポッターに辱めを受けるのはごめんだった。リリーの遺志を継ぐために、心の底にねじ伏せた怒りと屈辱と悲しみ。ポッターはそれを盗み見て笑っていたのだ。これ以上、がまんならなかった。

どうせポッターは閉心術など身につけられぬ。私の記憶を盗み見たように、ダークロードの意識を見られることを楽しんでいるのだから。
  
翌日の夕方、ポッターは研究室に来なかった。やはり、閉心術を学ぶ気などないのだ。

次の魔法薬の授業では、ポッターはいないものと考えることにした。いなければあの不快な顔を見ることもない。ポッターはつくった強化薬のフラスコを私の机に提出したが、落ちてビンが割れた。これで採点する必要もなく0点をつけられる。いい気味だ。

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