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セブルス・スネイプと死の秘宝(10)

(これは『ハリーポッター』シリーズの本と映画鑑賞後の、妄想です)


秋の気配が深まる頃、校長室に掛けられたブラック校長の肖像画が、「誰かがわしを呼んでおる」と言って姿を消した。

私を除き唯一のスリザリン出身の校長であるフィニアス・ナイジェラス・ブラックの肖像画は、ブラック邸にも掲げてあった。しかし私が校長に就任してからというもの、向こうに行ってもいつもの部屋が見えない、景色がおかしいと、不満を言い続け、ダンブルドアの肖像画が、どこにあるかわかったら教えてくれの、などと言っていたものだった。

しばらくたって戻ると、フィニアスは憤懣やるかたない様子でまくしたてた。

「けしからん!ポッターがわしの肖像画を先祖の屋敷から持ち出しておった!」

聞きつけて、私より先にダンブルドアの肖像画が尋ねた。

「フィニアス、ハリーはどこにおるのかの?」

「わからん。わしを呼び出して、肖像画に目隠し術をかけたのじゃ。歴史的芸術品に対し、敬意の欠片もない、まったく無礼な振る舞いじゃ。それというのもアルバス、あんたが甘やかしておったからだと思うぞ。生徒たちには目上の者に対する敬意をおしえるべき・・」

「ブラック先生、ポッターはどんな様子でしたか?」

私は口をはさんだ。

スネイプ校長、ポッターは一人ではありませんな。盗みに入った子の兄と、マグル生まれが一緒におった。」

「ウィーズリーとグレンジャーですね。それで、どんな話をされたのですか?」

「グリフィンドールの剣を校長室に盗みに入ったは向う見ずな生徒たちのことをきいておった。ポッターは剣は校長のものではないから盗みではないとぬかしよった。スネイプ校長の学校に属するものだとおしえてやったのじゃが、まったくあの盗んだ娘っ子に、何の権利があるというのじゃ?話にならん。しかも呼び出して質問しておいて、わしの話にいちいち反論してくるから・・・」

「ブラック先生、ポッターたちが口のきき方を知らないことはわかっています。話の筋を。」

「ふむ。盗んだ子たちにどんな罰が与えられたか知りたがっておったな。禁じられた森に送って、うすのろのハグリッドの仕事を手伝わせたとおしえてやった。それからマグル生まれが、盗まれた時以外に剣が取り出されたことはないかと聞いて来た、磨くためなんかにと。マグル生まれはゴブリンの作品は磨く必要がないと知らんのじゃな。

それからポッターが、ダンブルドアをそこにあるわしの肖像画に連れてこれんかと尋ねてきた。ホグワーツの外では、本人の肖像画以外は行けんことを知らんかった。無知なのはマグルだけではないな。わしが説明してやった。

それからもう一度、マグル生まれが剣が取り出されたことがないかときかれたのじゃが、あれはたしか、アルバス、あんたが指輪を壊して開くときに使ったのじゃったな?そう答えておいたが。」

「その通りじゃ、フィニアス。」

「最後にポッターが、それをスネイプ校長に話したかと聞いてきた。あのとき、スネイプ校長がこの部屋にみえた時には、グリフィンドールの剣は置かれたままでしたな?ともかくポッターには、校長先生はもっと重要なことで頭がいっぱいだと言っておいた。」

「なるほど。」

「話はそれだけじゃった。あんな無礼な目にあっては、わしは二度とあそこには行かんぞ。ポッターたちにもそう言ってきた。」

「ブラック先生、ポッターたちの居所を知る必要があります。居所がわからずとも、動向を知っておかねばなりません。彼らと話すのが腹立たしいのはわかりますが、ときどき様子を見に行っていただきたい。」

「それが校長先生の役に立つのですかな?」

「たいへん助けになります。」

「それではそうしましょうとも。」


それから時々、ブラック校長はポッターたちが持つ肖像画を訪れては、彼らの消息を知らせてくれた。目隠し呪文が施されているので居場所はわからないが、2回目に行った時にはウィーズリーがいなくなっていたようだった。時には彼らが私に対してあまりに失礼だと怒って帰ってくることもあったが、私が宥めるとまた行ってくれた。ポッターたちも心待ちにしているようで、行けばたいてい話しかけてくるとのことだった。行く宛てが定まらぬためか、ウィーズリーがいない寂しさをまぎらわすためか、ポッターたちに大した進展はなさそうだった。

一方ダークロードも、ナギニを連れてどこかに出かけていることが多いようで、闇陣営側にも大きな変化はなかった。闇陣営は新体制を確立してマグル刈りに精を出し、騎士団側の活動は地下に潜ってしまい、私には聞こえてこない。

ポッターが最後の対決に向けてホークラックスの破壊に取り組むように、ダークロードも今度こそポッターを確実に倒す算段をしているのだと推測していた。最後を決する2者がそれぞれの戦いの準備を進める、いわば嵐の前の静けさともいう時間なのだろう。私はホグワーツにこもって、強硬派の生徒たちの抵抗や、カロー兄妹の暴走を抑えるのに手を焼きながら、外で起こっているであろう孤独な戦いに思いを馳せていた。

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テーマ : 二次創作:小説 - ジャンル : 小説・文学

tag : ハリーポッター ダンブルドア スネイプ ポッター

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