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セブルス・スネイプと死の秘宝(26)

(これは『ハリーポッター』シリーズの本と映画鑑賞後の、妄想です)


「こ、、、これは、何だ?なぜこのようなことになるのだ!」

私はセブルスの家に戻り、さっそく朗報を伝えた。2人でハリーの無事と、ヴォルデモートを倒したことを喜んだ。セブルスはハリーが生きていることを知って、心底ほっとした顔をしていたんだけれど・・・。

渡した予言者新聞を開いたセブルスは、驚愕して叫んだ。無理もない。

新聞には、『闘いぬいた影の英雄、セブルス・スネイプの真実』とか、『セブルス・スネイプの秘められた愛』とか、私がセブルスでも死にたいと思うような見出しとともに、どこで手に入れたのかわからないセブルスの写真が、笑ったり怒ったりを繰り返している。

ハリーは、ヴォルデモートとの一騎討ちの中で、ダンブルドアを嘲るヴォルデモートに対して、その死の真実を明かした。つまり、セブルスがダンブルドアを殺したのは、2人の計画だったと。セブルスはずっと、ヴォルデモートの配下ではなく、ダンブルドアのものだった。それはセブルスがハリーの母親を、ほとんど全生涯かけて愛していたからで、ヴォルデモートは愛を知らないからそれに気がつかなかったんだと言い放った。

それは、一騎打ちを見守っていた大ホールの群衆に衝撃を与え、新聞により、魔法界全体に知れ渡った・・・。しかも、あることないこと憶測をまじえて、美談にしたり悲劇にしたり、あるいは、セブルスのデスイーター当時の過去をほじくり返したりと、とにかく、ハリーと並ぶ話題の人になっていた。『ダンブルドアの人生と嘘』の著者リータ・スキータ―が、セブルスについて執筆すると述べたとまで書かれている。

セブルスは、見るも気の毒なほど情けない顔をして、すがるように私を見ていた。そして。

「ポッターのせいだ。ポッターは私を憎んでいるのだ。嫌がらせだ!」

なぜそうなる?

「セブルス、わかっているだろう?ハリーはヴォルデモートに誤りを悟らせたかったし、味方から裏切り者と思われて耐えた君の、名誉を回復したかったんだよ。その時は、君が死んだと思っていたんだし・・・」

「死んでいればよかった・・・」

「何を言い出すんだ、セブルス。せっかく生き延びてこの日を迎えられたのに。ハリーも無事で、贖罪が果たせて、ダンブルドアの願いもかなったんだよ。」

セブルスはベッドの上で、壁のほうを向いてしまって、声をかけても返事もしなかった。私は気の毒だとは思ったけれど、これでセブルスの汚名が晴れたのは嬉しかった。この数カ月、セブルスを裏切り者と罵る仲間たちに、何度真実を告げたい思いを堪えたかわからなかった。まあ、セブルスの気持ちもわからないじゃないけど、ダンブルドアを殺したなどと思われているよりいいじゃないかと思う。

しばらくそっとしておけば、セブルスも落ち着くだろう。なんといっても、私たちは勝利をおさめ、生き延びることができたんだ。そういえば、皆私を死んだものと思っている。消えた遺体を探そうとしてくれる人もいるかもしれない。

「私が生きていることを伝えたほうがいいと思うから、騎士団の仲間に会ってくるよ。君を探しているだろうし。新聞に出ていない正確な事情もきけると思う。」

私はわりと気軽に言ったんだけど。

「私が生きてここにいることは、誰にも言うな。」

「セブルス、ハリーはきっと君に会いたがっていると思うよ。ハーマイオニーだって君が消えてしまって、、」

「私はポッターなんかに会いたくない!」

「他の仲間たちだって心配して、、、」

「私に仲間などいなかった。ダンブルドアをいやいや殺した時だって、『まさか』と思ってくれたのはスラグホーン教授だけだった。あとは皆『やっぱり』だ。皆私を仲間だなどと思っていなかったのだ。」

「だって、、、それは君が真実を隠していたから。それに任務をそれだけうまくやったということだろう?」

「おまえは、一度でも仲間だと思ったことのある者に、ためらいもなくダガ―ナイフを投げつけられるか?」

「・・・」

「何の攻撃もせず防戦一方の者を、疑いもなく断罪して、勇敢に攻撃するのがグリフィンドールだ。防ぎきれずに逃れれば、臆病者と決めつける。そんな者の集まりに二度と顔を出す気はない。」

「セブルス」

「おまえは仲間たちの所に帰ればよい。グリフィンドールの英雄の生還に、皆大喜びすることだろう。」

セブルスは興奮して怒りだした。新聞の記事にショックを受けたあまりのことだと思う。こうなってはなだめても耳を貸すセブルスではないから、私は他の方法で説得してみることにした。それに、ほんとに気がかりなこともあった。

「セブルス、人に会うのが嫌だとしても、治療は受けなければいけないよ。もうダンブルドアを殺した云々言われることもないんだ。外に出て聖マンゴ病院できちんとした治療を受けるんだ。造血剤だって、残り少ないじゃないか。騎士団の仲間に言えば、うまく手配してくれるよ。」

「薬剤など、自分でなんとかする。」

「セブルス、、」

「おまえの顔など見たくない。早く行け。」

意固地になったセブルスは手のつけようがない。任務とは言え裏切り者と言われていろいろと傷つくこともあったのだろうし、、。しばらく一人にしておくのがよいかもしれない。落ち着けばきっと、勝利やハリーの無事を喜ぶ余裕ができると思う。

「セブルス、じゃあ少しだけ行ってくるよ。すぐ戻るからね。」

「私のことは、何も言うな。」

私はため息をついた。

「わかったよ。」



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