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セブルスとルシウスの物語(29)

(これは『ハリーポッター』の本と映画鑑賞後の、妄想です)


セブルスを抱いたのは、闇の魔術と学力に優れたセブルスを、私だけに忠実な信頼できる配下としてデスイーターに加えたいという思惑からだった。むろん、それだけではなく、ホグワーツに入学してきた頃から気に入ってはいたのだが。

思惑通り、セブルスは私に夢中になった。あとは私の意のままに使えばよい。すべて思い通りに進んでいるのだ。予想外だったのは、私の中で情が動いたことだった。

認めたくないが、抱いた後はセブルスが可愛くてならず、虐待した父親の家に帰るといえば我を忘れて憤り、気がつけば屋敷内に自室を与えていた。新学期でホグワーツに戻る日は、泣きすがることもなく出かけてゆくセブルスに物足りなさを覚え、その後も思いつくままに細々とした物を贈ったり、ふくろう便をしたためたりした。

手の掛かる者ほど可愛いというが、セブルスには実に手を掛けたものだ。手ばかりか、大人になるのを待って時間も掛けた。入学式で世話をしてやった日から数えれば、気が遠くなるほどの年月だ。

手を掛けたから可愛いのか、可愛いから手を掛けるのか、もう私にはわからぬが、デスイーターとしての役割があるとはいえ、生活のために割かれる時間のない私は、気が向けばいくらでもまめになれるのであった。かたや世に疎く社交性もないセブルスは、命ずれば従い、与えれば喜ぶが、自分の想いは内に秘めて自ら求めることがない。うるさくせがまれればうっとうしくなるばかりだから、これも相性がよいということかもしれぬ。

こんな埒もないことを考えながら、クリスマス休暇が始まる日、セブルスの到着を待っていた。夏休みの後は、ホグワーツの外出日にホグズミードで茶を飲んだくらいだから、ゆっくりと共に時間を過ごすのは数か月ぶりになる。楽しみな床の準備も、この先デスイーターに加える手筈も、すでに整えてあった。

屋敷に着いたセブルスは、屋敷妖精に連れられて私の部屋まで来たが、開いた扉から入りもせずに、所在なさげに立っていた。やはり手のかかるヤツだと思いつつ、歩み寄り抱き寄せると待ちかねたように身を預けてくる。

「セヴィ、久しぶりだ。」

ルシウス・・」

少し掠れた声に欲望をそそられ、両手のひらで頬を包むとセブルスは瞳を閉じた。唇を寄せながら、このような小難しい顔が可愛く見えるとは、私も相当いかれていると思いはしたが、舌を絡め、漏れる吐息にあえぎが混じれば、もうそのままベッドに倒れこむだけだった。

満たされたあとの気だるさのままに、夕食は部屋に運ばせてとることにした。食べながらホグワーツの様子など聞くうちに、セブルスが少し口ごもりながら言った。

「僕いろいろと考えて、、早くデスイーターになりたい。そうすればあなたの役にたてると思う。」

願ってもない申し出だった。すでにダークロードには、イースター休暇にセブルスを会わせたいと伝えてある。他の7年生は卒業後に訓練を施した後まとめて加えるつもりだが、セブルスは他の者たちとは違う特別な人材としてダークロードに引き合わせたいと思っていたからだ。

「セヴィ、私もそのつもりだったのだ。イースター休暇にと考えている。」

「ありがとうございます、ルシウス。それから、、、1年下のレギュラスも早くなりたがっています。兄が家系図から抹消されて、彼がブラック家の跡継ぎになったとかで。それに、前からダークロードのファンらしく、あなたの力で早くデスイーターにしてほしいと言っていました。」

いつだったか、久しぶりに会ったセブルスがマルシベールのために頼みごとをしてきて、少し会わぬ間に男ができたかと腹をたてたことがあったが、今度はレギュラスときた。社交性の欠片もないセブルスに、なぜ男が近付くのかと一瞬むっとしたが、しかしレギュラス・ブラックならよい話だと思い直した。ブラック家の跡継ぎに恩を売り、マルフォイがブラックに勝ると周囲に示す機会になる。それを狙って屋敷の集会にも招いていたが、従姉であるベラトリックスに奪われるかと懸念もしていたのだ。

レギュラス・ブラックか。おまえが言うなら、考えてやろう。」

思惑を隠して答えると、セブルスは嬉しそうに礼を言った。

クリスマスが終わってセブルスが帰ると、早速ダークロードに面談し、イースター休暇にセブルスとレギュラスをデスイーターに加える話を詰めた。学生ゆえ学校の休みを待たねばならぬのはもどかしいが、どうせ直ちに活動できるわけでもない。2人の若く有望なメンバーを私の力で確保できることを示せばよいのだ。

前から話してあったセブルスについてはともかく、レギュラスの早期加入はダークロードをことのほか喜ばせたようだ。もとより最大のスポンサーであるマルフォイの提案が拒まれることはほとんどないのだが。

「それではルシウス、ブラック家の跡継ぎが正式に我が陣営の入ることになるのだな?」

「その通りです。以前から純血主義に反抗的だった長男がブラック家の家系図から抹消されたとのことで、次男のレギュラスがブラック家を受け継ぎます。」

「それはよい話だ。事実上魔法界の王族といわれるブラック家が加われば、張り巡らされた姻戚関係により純血族への影響力が増し、我らの正統性も強まるであろう。実力ではマルフォイ家が圧倒しているとはいえ、ブラックの名には依然、純血貴族の長い歴史と名誉を象徴する響きがある、、、などと言っては気を悪くするか、ルシウス?」

「我が君、そのようなお気遣いは必要ありません。私とてブラック家の価値を認めればこそ、まだ年のゆかぬレギュラスを仲間に入れる準備をしたのです。」

「抜け目なきことよ、ルシウス。任せておけば余が口出しする必要もないようだ。」

ダークロードは事の運びに満足したらしく、以降、幹部の集会時には今まで以上に私を重用する姿勢を明らかに示した。それに応じてデスイーターたちも、私に恭順の意を表し、闇陣営においてダークロードに次ぐ私の地位が確かなものとなった。

イースター休暇に入ると、整えた手筈通りセブルスとレギュラスを連れてダークロードの元に参じ、デスイーター加入の儀式を執り行った。

仄暗い蝋燭の灯りが揺れる中、ダークロードの前に跪き服従を誓う2人の左腕に、宝剣の先でわずかな傷をつける。血の滴る傷口にダークロードが杖をあて呪文を唱えると、杖先から立ち上る煙が描く髑髏から現れた蛇が、腕を這い印を刻んでゆく。腕に闇の印が現れ、蛇が炎にかわってダークロードの杖先と印とを結ぶと、新参者は頭を垂れて、ダークロードを敬い従うこと、仲間たちと一丸となって目指す世を築くこと、裏切りは命をもって購うことを誓う。ダークロードが杖先を上に向け、受け入れを宣言するとともに炎が宙に立ち上る。

儀式が滞りなく終わり、ほっとする2人にダークロードが声をかけた。

「余は若き力を歓迎する。2人とも学生ゆえ当面集会に加わることはできぬが、追ってそれぞれに任務を申しつけることになろう。私もこのルシウスも、おまえたちの貢献に期待しておるぞ。」

デスイーターの身を覆うフード付きの服を与えられて感激した2人を屋敷に連れ帰った。3人で簡単な祝いの食卓を囲んだ後、レギュラスは迎えに来た屋敷妖精に連れられて家に向かい、セブルスは私の部屋へといざなった。日頃感情を表すことの少ないセブルスも、さすがに興奮しているようだ。

珍しくセブルスのほうから私の服を脱がせ、私の左腕に刻まれた闇の印に手を延ばした。私はセブルスの衣類を剥いで抱き寄せると、背中側から腕を回し、左腕を並べて見せた。セブルスは並んだ2つの印を飽くことなく眺めている。

「嬉しいか?」

尋ねるとセブルスは大きくうなづき、私と自分の左腕を合わせて胸に抱き締めた。



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テーマ : 二次創作:小説 - ジャンル : 小説・文学

tag : ハリーポッター セブルス ルシウス レギュラス

コメント

闇の印

とうとう セブルスにも、闇の印が 刻まれましたね。

レギュラスも 本編では クリーチャーの告白くらいしか
話されてないので、セブルスやルシウスとの 関わりなども
書いて頂けたら 嬉しいです(〃ω〃)
(物語が 広がりすぎるでしょうか_(^^;)ゞ)

ドラゴンさん

原作ではセブルスやレギュラスの現役デスイーター時代の記述はわずかなんですよね。
セブルスは予言を盗み聞きしたこと、レギュラスはクリーチャーの話に出てくることくらいで。
実際のところ、彼らは現役の頃、何してたんでしょう~

No title

更新来て嬉しいです!レギュラス登場wktk!

シリウスやルーピンが死んだレギュラスをけなす様は胸糞悪かったです・・・。
カルカロフ死亡の一報にわざわざレギュラスの死に様をあげつらって貶める様には気持ち悪さを覚えました。
スネイプのジェームズへの悪罵には怒る癖にで自分達だって死者を鞭打ってるじゃありませんか・・・。

マイさん

コメントありがとうございます!
レギュラスはデスイーターになったとはいえ、
その後の行動は自己犠牲を厭わぬ立派なものでしたね。
真実を知らぬままけなすのは困ったものです。
仲間内に熱い友情を示す反動のように、
仲間以外には偏見が強くて・・・。
シリウスは身内だけに、バカなヤツだと思うなかにも
愛情が混じっていると思いたいですが。

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