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ハローウィン

(これは『ハリー・ポッター』シリーズの本と映画鑑賞後の、妄想です。が、今回は原作にしたがった完全ネタバレを含んでいます)

一睡もできぬまま、ダンブルドアに面会を求めた。恐怖に怯えながら待つうち、ダンブルドアが現れた。ひざまずき、杖を落とす。

「殺さないでください。」

「そんなつもりはない。それでセブルス、ヴァルデモート卿から何の伝言じゃの?」

「伝言ではなく、私の意思で来たのです!警告ではなく、お願いがあってきました。どうか・・・」

恐ろしいほどの沈黙の仲、2人は顔を見合わせた。

「デスイーターがわしにどんな願いごとがあるというのじゃ?」

「予言です。トレローニーの。」

「ああ、そのことか。ヴァルデモート卿にどれだけ伝えたのじゃ?」

「すべてです!聞いたことはすべて。それで、、だからダークロードはそれがリリー・エバンズだと考えています!」

「予言に女は出てきておらん。7月末に生まれた男の子と言っておる。」

「おわかりでしょう!リリーの息子だと考えているのです。ダークロードはリリーを倒し、皆殺しに・・・」

「お前にとってリリーがそれほどたいせつなら、もちろんヴァルデモート卿は彼女を助けてくれるじゃろう?息子の命と引き換えに母親を助けてくれと頼まないのかの?」

「、、、すでに頼みました。」

「お前は実にむかつくヤツじゃ。」

心底軽蔑するようなダンブルドアの声に、私を身を縮めた。

「それではリリーの夫や息子はどうでもいいわけじゃな?お前の望みがかないさえすれば、彼らは死んでもよいと。」

「では、家族全員を隠してください。リリーを、3人を安全な場所に。どうか。」

「それで、代わりにお前は何をしてくれるというのじゃ、セブルス?」

「代わりに?」

一瞬意味がわからずダンブルドアを見上げた。大切な予言の子の危険を知らせ、保護を求めたのだ。リリーもポッターも、ダンブルドアサイドの重要なメンバーではないか。それもかわいいグリフィンドールだ。代償を与えねば助けないというのか?そんなはずはない。ではこの情報が信ずるに値するか、私を試しているのか。いや、ダンブルドアは私の心を見通しているはずだ。私は閉心術も使っていない。

ではダンブルドアは、、、。私にすべてを投げ出せと要求しているのだ。夫と子供の命と引き換えにリリーの無事を願った私という人間に、自分を差しだしその代償を払えと。

リリーの命のために差しだせぬものなどない。

「なんなりと。」


ダンブルドアに守ってもらえるなら、リリーは安全だろう。忠誠の術を用いたらしく、闇陣営では居場所を見つけられないでいる。私はダンブルドアにすべてを差しだし、つまり、完全なる裏切り者になったということだ。「裏切り者には死を。」デスイーターの掟だ。死は覚悟の上だが、リリーの命を守るには、犬死するわけにはいかない。裏切りがばれるわけにはいかないのだ。

だが、もし知られたら。ルシウスはそれでも私の味方でいてくれるだろうか?闇の陣営を裏切った私は、それでもルシウスの味方だといえるのだろうか?

デスイーター集会には緊迫感があるものの、マルフォイ邸ではあいかわらず幼いドラコを囲んで、微笑ましいともいえる暮らしが続いている。リリーもこんな日を過ごしているのだろうか?身に迫る危険に怯えていないだろうか?ルシウスはあれ以来リリーの一件には触れない。私も平静を装い、表面的には穏やかともいえる時間が流れた。

「セヴィ、ポッター一家の居所がわかったようだぞ。」ルシウスの言葉に、かろうじて動揺を抑えた。ルシウスは、襲撃時にダークロードがリリーを避けてくれると理解しているはずだ。「そうか」と軽く受け応えしながら、やはりルシウスにも真実は告げられぬと改めて思う。気が休まるときがない。覚悟の上ではあるのだが。

密かに、内部から情報が漏れているようだとダンブルドアに知らせた。きっと策を講じてくれるに違いない。なんとかリリーの命を、どうか。


私の願いがかなうことはなかった。

ハローウィンの夜、ダークロードが消えたと、襲撃に加わったデスイーターからルシウスのもとに知らせが届いた。秘密主義のダークロードは、襲撃に加わる者以外に、その計画を伏せていたのだ。いや、リリーの助けを願い出た私とルシウスにはあえて知らせなかったのかもしれない。

リリーは無事なのか?私の思いはそれだけだった。リリーさえ無事ならば、ほかはどうなろうとかまわない。

私の心を知ってか知らずか、ルシウスは夜が明けるまで、うずくまる私の肩を抱いてくれていた。

翌朝の予言者新聞の号外でリリーの死を知った私は、「情報を集めてくる」と一言を残し、ダンブルドアのもとにかけつけた。ダンブルドアが守ると言ってくれたのだと、一縷の望みを託して。

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