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ハローウィンの後

(これは『ハリーポッター』シリーズの本と映画鑑賞後の、妄想です)


ダンブルドアは、ソファに沈み、頭を抱えて傷ついた獣のような咆哮を続けるセブルスを、厳しい顔で見下ろしていた。ようやく見上げたその顔は、しばらく前に会ったときから100歳も老けて見えた。

「私は、、、あなたが、彼女を、、、守ってくれると思っていました。」

「彼女は、そしてジェームスは間違った人を信じたのじゃ。お前もそうだろう、セブルス?ヴァルデモート卿がリリーを見逃してくれると思ったのではないかの?」

セブルスはしゃくりをあげている。

「子供は生きておるぞ。」

うつろな顔をわずかに上げるセブルス。

「リリーの子供は生き延びた。リリーと同じ目を持った子じゃ。覚えておるだろう、リリー・エヴァンズの瞳の形と色を。」

「やめてください!リリーは、、死んでしまった。」

「自分を責めておるのか?」

「私は、、、私が死ねばよかったのに・・・」

闇の魔術に傾倒し、自ら道を誤った男だが、嘆き悲しむ姿は哀れでもあった。

ずっと若い頃、グリンデンバルトと心をあわせ、闇魔術での世界制覇の夢に溺れた結果、罪のない妹アリアナを死に至らしめた苦い思いがよみがえる。自分がアリアナを殺したのかと、やりきれぬ自責の念に駆られた日々。

もう100年以上昔のことじゃが。その後は権力に傾く自分の心をずっと戒め、近づかぬようにしてきた。この男も生涯この苦悩を背負って生きて行くことになるじゃろう。デスイーターとしてアズガバンの檻の中で。

助けてやろうか。導けば利用価値のある者じゃ。すぐれた能力と闇陣営の情報を持ち、ヴァルデモートにはない愛を知っておる。身勝手な愛情ではあるが、思いは深いようじゃ。

「それで、お前が死んで、誰に何の役に立つというのじゃ?」

ダンブルドアは冷たく言った。

「もしお前がリリー・エヴァンズを愛していたなら、心から愛していたなら、お前が進むべき道は明らかじゃ。」

セブルスは苦しみからすがる芦を見つけたように顔をあげた。ダンブルドアの言葉はゆっくりと、時間をかけてセブルスに届いたようだった。

「何をすれば?どういうことでしょうか?」

「リリーがなぜ、どのように死んだか知っておるじゃろう?それは空しい死ではなかった。息子を守ったのじゃ。リリーの意思を継ぎ、わしが子供を守ることを助けるのじゃ。」

「しかし子供に保護は必要ありません。ダークロードは消えたのですから・・・」

「ダークロードは必ず戻ってくる。そのとき、ハリー・ポッターは大きな危険にさらされるじゃろう。」

長い沈黙の後、ようやくセブルスは自分を取り戻し、呼吸を整え、ついに言った。

「よいでしょう。わかりました。しかしダンブルドア、このことは決して言わぬようお願いします。私には耐えられない、、、よりによって、ポッターの息子を守るなど。このことはここだけにとどめ、けっして言わぬと、誓いの言葉を。」

「お前のもっとも善きところを表すなというのじゃな、、どうしてもというなら。約束する。」
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テーマ : 二次創作:小説 - ジャンル : 小説・文学

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(これは『ハリーポッター』シリーズの本と映画鑑賞後の、妄想です)ダンブルドアは、ソファに沈み、頭を抱えて傷ついた獣のような咆哮を続けるセブルスを、厳しい顔で見下ろしてい...
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