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スネイプとポッターと秘密の部屋(7)

(これは『ハリーポッター』シリーズの本と映画鑑賞後の、妄想です)


クリスマス休暇に予言者新聞を読んでいたら、アーサー・ウィーズリー氏がルシウスにマグル自動車に魔法をかけたかどで訴えられ、50ガロンの罰金を課せられたという記事があった。夏休みにルシウスが、「アーサー・ウィーズリーとダンブルドアが痛い目にあう」と言っていたことを思い出し、ふと不安がよぎった。ウィーズリー氏への意趣返しがこの程度ならたいしたことはないが、ダンブルドアに対して何を企んでいたのだろう。

休暇が明けると、グレンジャーがしばらく医務室にいることがわかった。生徒たちは「秘密の部屋」との関係をささやいていたが、猫に変身しそこなったのだ。ポリジュースの失敗とすぐにピンと来た。昨年の薬学授業でのふくらみ薬爆発騒ぎは、やはりポッターたちが絡んでいたのだ。ポッターかウィーズリーが騒ぎを起こし、グレンジャーがその間に私の薬剤を盗んだわけだ。彼らも何か企んでいる。

年が明け、しばらくすると校内の雰囲気は明るくなってきた。フィンチ―フリッチリーとほとんど首なしニック以来、犠牲者が出ないことに安心したのだ。この際いっきに盛り上がろうという、ロックハートのバレンタインデー騒ぎはいただけなかったが、それでもしばらくは、表向き平穏な生活が戻った。


しかし、クィディッチ試合の当日、事件は起こった。グレンジャーとレイブンクローのクリアウォーターという女生徒が、図書館の近くで石化した姿で発見されたのだ。

ミネルバは生徒たちを集め、試合の中止、当面授業以外は寮からの外出禁止、トイレも先生がつきそうことを告げた。これ以上犠牲者が出たら、ホグワーツは閉鎖の危機に陥る。

まもまく、事件の深刻化を受け、50年前の事件に関わっていたとされるハグリッドが魔法省に拘束され、ダンブルドアが停職になった。ルシウスをはじめホグワーツの理事たちが、危険を食い止められない校長を認められないと署名したためだ。

私のなかで、ルシウスが事件に絡んでいるのではないかという懸念がふくらんできた。純血主義のルシウスは、マグル出身の生徒たちにも広く門戸を開放し生徒たちの融合をはかるダンブルドアの方針に真向から反対してきた。ダンブルドアをホグワーツから追い出すということはルシウスの念願だったといってもよい。それがこの事件をきっかけに、半ば叶ったのだ。ルシウスが起こした事件であれば、すっきり筋はつながる。

しかし、実際に生徒たちを石化しているのは、「スリザリンの継承者」。ルシウスは違うし、当然ドラコも違う。ダンブルドアは、前回の事件の犯人はトム・リドル、若き日のダークロードだと言っていた。今のところルシウスがダークロードとつながっている気配はないと信じているが、念のため、私がダンブルドアの停職を内心喜んでいるとルシウスに思わせておくほうがよいのだろうか?ルシウスを探りたいところだが、戒厳下のホグワーツを離れるわけにもいかない。もどかしいことだ。そして、主人であるダンブルドアと、恋人と思うルシウスとの板挟みになるとは複雑な立場を選んでしまったものだと思うが、現実問題としては、校内の見張りを強化することくらいしかできることはなかった。

ダンブルドアのいないホグワーツは戒厳状態となり、皆が怯え、ピリピリとしている。そんな中、ドラコが脳天気に「ダンブルドアの停職は父上がやったことだ。後任の校長にスネイプ先生立候補されては?」などときいてくるので、「ダンブルドア校長は戻られる」と言いつつ、あいまいに微笑んでおいた。

この時私ははっきりと、ルシウスに反することになっても、ダンブルドアが戻ることを望む自分に気がついた。ダンブルドアがいなければ、ポッターは守れない。それに、可愛いわけではないが、生徒たちが石化されるのを見るのは、、、なんと表現すべき心情かはわからないが、とにかく見たくないのだ。

まもなく、決定的な事件が起こり、ミネルバが教職員を集めて告知した。

「生徒たちを家に帰し、ホグワーツを閉鎖します。生徒が一人秘密の部屋に連れ去られました。最初に文字が現れた壁に、『彼女の白骨は永遠に秘密の部屋に横たわる』と書きくわえられました。」

連れ去られた少女は、ジニ―・ウィーズリー。ルシウスの心をのぞいたときに見た風景が浮かんだ。あのときからルシウスが企んでいたのだ。「ウィーズリーとダンブルドアが痛い目にあう。」

少女を助けなければならないが、ルシウスの企みにダークロードが絡んでいる可能性を考えると、私が率先して向かうわけにはいかないが、さてどうしたものかと思っていると、ちょうど遅れたロックハートが会議室に入ってきた。

「おう、適任者がいらっしゃった!ロックハート、まさに適任だ。生徒が秘密の部屋の怪物に連れ去られた。まさにあなたの出番ですぞ。」

他の教授たちも、口々に賛成した。ロックハートは、ハグリッドが拘束された後、秘密の部屋の入口を知っているだの、怪物と対峙するチャンスがなくて残念だったのと、大口をたたいていたのだ。

ロックハートが「よろしい、ではさっそく」と引きつった笑顔を残して去っていくと、ミネルバが言った。

「これで厄介払いができました。では各寮に戻って生徒たちに明日帰宅するよう伝えてください。」


しかし事件はその日のうちに解決した。ポッターとロナルド・ウィーズリーが秘密の部屋の怪物を退治し、とらわれていた少女を助け出した、というのが公けの発表だった。

あとでダンブルドアから説明を受けた。現在ヴァルデモートはアルバニアにいて関わりはなく、今回の件を起こしたのは、若き日のヴァルデモート、トム・リドルの記憶だったということだ。トム・リドルの日記の呪いに動かされたジニ―・ウィーズリーが、意識がないまま石化事件を起こしていた。ポッターは秘密の部屋に入り、トム・リドルの記憶が操る怪物バジリスクを倒し、日記を破壊することでトム・リドルの記憶を消滅させ、ジニ―・ウィーズリーを救出したということだ。

「わしの不死鳥、フォークスも少々手助けはしたがの。ハリーは勇敢に立ち向かう力をつけてきておるぞ。」

ダンブルドアは満足そうだった。ポッターの無謀さは気がかりだが、しかし予言によれば、ポッターこそがダークロードを倒すのだ。その日までダンブルドアに従いポッターの命を守るのが私にできるリリーへの贖罪だ。

ダンブルドアは校長に復職し、後日ルシウスが理事を退任させられた。ダンブルドアは言及せず、私も報告しなかったが、ルシウスがジニ―・ウィーズリーの鍋に滑り込ませた手帳が、秘密の部屋の扉を開く呪いの品だったわけだ。

マンドレイクが育ち、作った魔法薬で石化していた生徒たちやフィルチの猫、ゴーストも、元気に回復した。祝賀を兼ねた晩さん会はパジャマで行われ、みながはしゃぐ中、秘密の部屋の怪物を退治したポッターとウィーズリーに200点ずつが与えられ、今年のハウスカップもグリフィンドールの手に渡った。それから、ロックハートが去ることになり、闇の魔術に対する防衛術の教授席がまた空いたと発表された。

ドラコは肩身の狭い思いをしている。またもみんなのヒーローになったポッターを見るのは忌々しいが、それでも無事でよかった。生徒が元気な顔をそろえ、明るくはしゃぐのは、うるさいがほっとする景色だった。

「リリー、君の息子はまた1つ試練を乗り越えて成長したようだ。」


夏の日は瞬く間に過ぎ、まもなく夏休みに入る。マルフォイ邸に帰ったら、ルシウスにも今回の件を詳しくきいてみよう、おそらく不機嫌になるだろうが。ダンブルドアとルシウスの直接対決はダンブルドアに軍配が上がって終わり、ルシウスもしばらくは手を出さないだろう。ダークロードが復活するまでは。

ルシウスへの想いは変わらなかったが、今回の事件で、生徒たちの命が危険に晒されたことは心に引っかかった。生徒の命の危険を気にもかけないルシウス。いや、私も以前はそうだったのだが。ダンブルドアに従い、リリーの忘れ形見の命を守るうち、変わってきたのは私なのだ。覚悟していたことではあるが、近い将来ダークロードが復活したときのことを考えて、ルシウスにも接しなければなければならない。身も心もルシウスに任せていた私には、もう戻れないのだ。

考えると少しだけ気が重くなったが、それでもやはり、ルシウスに会うのが待ちきれない思いだった。
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テーマ : 二次創作:小説 - ジャンル : 小説・文学

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