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セブルス・スネイプの同窓会(2)

(これは『ハリーポッター』シリーズの本と映画鑑賞後の、妄想です。時期は第3巻「アズガバンの囚人」)


荷物の中に脱狼薬に関する資料を加えて、私はマルフォイ邸にアパレートした。ルシウスは予想通りやや不機嫌だったが、私に話があるからと言って、さっそく2人で私の部屋に引き上げた。

言葉もなくベッドに倒れこみ体を満たした後は、私から探りを入れるまでもなく、ルシウスは「秘密の部屋」事件について話し始めた、というより、ダンブルドアとポッターを罵り始めたのだが。

「何もかもうまくいっていたのに、最後の最後でダンブルドアのタヌキ爺にひっくり返された。そのうえポッターの小僧に屋敷しもべ妖精のドビーまで奪われた。まったく腹の立つ話だ。」

ルシウス、落ち着いて。そんな言葉はあなたに似合わないよ。」

「そうだな、セヴィ。少し興奮してしまったようだ。」

「ポッターにドビーを奪われたって、何があったのです?」

「ポッターが私に日記の返すと言って何かくっつけて渡してきたのだ。そんなものは知らんと投げ捨てたらドビーが受け取ったのだが、それがポッターのくさいソックスだった。主人から衣類を贈られて、ドビーは屋敷から解放されたというわけだ。まったく悪知恵のはたらく小僧、、、少年だ。」

「そんなことがあったのか。」

それは気の毒だった。ルシウスは気に入った者に贈り物をするのは好きなのだが、奪われることは大嫌いなのだ。慰めるように背中をなでた。しかし聞きたいのはドビーのことではない。

「それで、その日記というのはいったい何なのです?」

「昔ダークロードから預けられた古い日記で、ホグワーツの秘密の部屋の怪物を呼び出す呪いの品だ。魔法省の調査が入って見つかったらまずいだろう?だからアーサー・ウィーズリーの娘の荷物に紛れ込ませて、事件が起こればダンブルドアをホグワーツから追い出せるし、娘の不始末でウィーズリーも魔法省から追い払えると思ったのだが。」

「しかしルシウス、ダークロードから預けられた品をそんなふうに扱って大丈夫なのか?」

「セヴィ、ダークロードは消滅したのだぞ。何も心配することはない。貴重な呪いの品が破壊されたのは残念だが。」

ルシウスはダークロード復活の可能性をまったく信じていない。いつかダークロードの怒りを買わなければよいが。若き日の記憶を宿した品をルシウスに預けたということは何か特別な意味のあるものだったのだろうか?

ダークロードの話がすんだら、あとは私たちのことだ。ただでさえ闇陣営への裏切りという秘密を抱えた身、できればルシウスとの間にほかのわだかまりは持ちたくない。

「ルシウス、気を悪くしないでほしいのだが、、」

「なんだ?」

「私は、、、教え子たちが石になるのを見るのは、たとえマグルの子であっても、あまり気持ちのよいものではなかった。」

ルシウスはしばらく考え込むように私を見て言った。

「そうか。お前は教師だからな、教え子に犠牲が出るのを見るのはいやなのだな。悪かった、セヴィ。お前の気持ちを考えなかった。」

ルシウスがあやまった!ルシウスが!こんなふうに答えてもらえるとは思わなかった。嬉しくなって唇を寄せると、ルシウスがふたたび、私に体を重ねてきた。


夏休みには、持ってきた脱狼薬の本や関係する論文を読みあさった。脱狼薬の開発はまだ新しいもので、研究の進展も思わしくない。魔法界で忌み嫌われている人狼のための研究に対する支援は魔法省を含めほとんどなかったし、研究者も少なかった。結局、人狼やその家族が自らの体で実験しながら研究した例がほとんどなのだが、彼らには、必要な薬剤を揃える金も学ぶ機会も不足していた。

細々と作られている脱狼薬は、人体の中で普段は静かに宿り、満月に反応して活性する狼の生命エネルギーを、主たる人体が死なない程度まで最大限弱めるという理屈で作られている。これにより、体の変化は避けられないが、変身中もなんとか人間の意識を保てるというものだ。しかし生命力を弱めるために使う薬剤は劇薬を含み、一歩間違えば人体を死に至らしめる危険もあるし、死なないまでも副作用は大きい。材料となる薬草の生育条件から、対象となる人物の体重・年齢・性別・人狼歴に応じての量の調節まで、手間暇がかかり、細心の注意が必要な調合だ。

引き受けた限りはプライドをかけて、現時点での最良の脱狼薬を作る。何度もホグワーツに足を運び、ようやく満足のゆく水準のものを作ることができた。

これでルーピンがホグワーツに来ても、生徒に危害は及ばないだろうとほっとした頃、予言者新聞に、シリウス・ブラックの脱獄が報じられた。

ディメンターの警護により、脱獄不可能といわれいたアズガバンの監獄。ディメンターに幸せな記憶を食われ、悪夢を増幅させられて、多くの囚人は発狂すると言われている。裏切ってリリーを死に至らしめたブラックがアズガバンに収監されて12年。なぜ今になってブラックは脱獄したのか?

ダンブルドアのつかんだ情報では、ブラックはポッターの命を狙ってホグワーツに向かっているらしい。こんなタイミングで親友だったルーピンをホグワーツに入れることは危険ではないかとダンブルドアに強く意見したが、耳を貸さない。

「わしはリーマスを信じておる。リーマスにとってハリーはただ一つ残された希望じゃ。おまえと同じようにの。」

「しかしルーピンは何よりブラックたちとの友情を優先していたではありませんか!ブラックのホグワーツへの浸入を助けるはずです!」

「言ったじゃろう、セブルス。わしはリーマスを信じておる。おまえとともにハリーを守るはずじゃ。」


夏休み終了前に開かれた教授会で、ダンブルドアはリーマス J.ルーピンのDADA教授就任を教授たちに告げ、人狼であることが生徒や父兄に知られぬよう協力を要請した。ミネルバとマダム・ポンフリー以外の多くから懸念や反対意見が述べられたのだが。

セブルスが脱狼薬をつくり、生徒に危険の及ばぬよう責任を持つから心配はいらぬ。そうじゃの、セブルス?」

私は苦々しい思いを飲み込んで、うなづくしかなかった。
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tag : ハリーポッター セブルス ルシウス ルーピン ダンブルドア

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(これは『ハリーポッター』シリーズの本と映画鑑賞後の、妄想です。時期は第3巻「アズガバンの囚人」)荷物の中に脱狼薬に関する資料を加えて、私はマルフォイ邸にアパレートした
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