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セブルス・スネイプの同窓会(6)

(これは『ハリーポッター』シリーズの本と映画鑑賞後の、妄想です。時期は第3巻「アズガバンの囚人」)


夜明けに目覚めると、最悪だった。だるい。関節が痛い。吐き気がする。起き上がる力が出ない。

セブルスは寝たのか寝なかったのかわからないが、昨夜のままにアームチェアーに腰かけていて、足元でうめいている私を助け起こしてベッドに横たえてくれた。それから、「飲め」と言って魔法薬を渡された。痛み止め、吐き気止め、強壮剤のミックスらしい。

ひと眠りして起きると、ずいぶん体が軽くなっていた。変身中の気分や明け方の体調などいくつか質問されて答えると、セブルスは細かい字でみっちりとメモを取っている。この几帳面な努力の積み重ねが、魔法薬や呪文の開発につながるのだろう。

汗でべたつく体を流したくなり、「シャワー使わせてくれるかな?」と聞いたら、「自分の部屋に戻って使え。朝食はきちんととって、今日は一日ゆっくり休め」と言って追い出された。あいかわらず言葉はぶっきらぼうだけど、昨夜から今朝までのセブルスは、こんな親切な人はいないのではないかと思うくらいいい人だった。そういうことを言うとまたへそを曲げられるのはわかっているので、「ありがとう、セブルス」とだけ言って自分の部屋に戻った。

シャワーの水圧が心地よい。変身の翌朝だというのに、新しい傷はない。自らの体を苛むこともなく、人を襲う不安もなく、見守る人の足元で眠る変身。目覚めたら回復薬にシャワー。けだるさは残るが、前回までの辛く苦しいだけの満月時とは天と地ほども違う。セブルスのおかげだった。

変身後のけだるさが抜けると、私は気分よく毎日を送れた。生徒たちが楽しく防衛術を身につけられるよう、授業にも工夫を凝らした。こんな楽しい仕事は初めてだ。ジェームスの遺児、ハリーの姿を間近に見られるのも嬉しいことだった。

ハローウィンの日、一人廊下を歩くハリーを見かけて呼びとめると、他のみんなはホグズミードに出かけたがハリーは外出許可をもらえなかったようだった。部屋に招き入れお茶を出してあげた。ハリーの顔が少し物思わしげだったのでどうしたのか尋ねると、ボガートの防衛術の授業で、ハリーにボガートを出させなかったのを気にしていたらしい。


「それはね、ハリー、君に対面してボガートがヴァルデモートに姿を変えるのではないかと思ったからだよ。みんながヴァルデモートの姿を見てパニックになるといけないからね。」

「僕も初めはヴァルデモートのことを考えたけれど、そのあと、ディメンターを思い浮かべました。」

「そうか。そうだったんだね。素晴らしいことだよ。君が恐れたのは、恐怖そのものだったということだ。君は賢い子だね、ハリー。」

話しているとドアがノックされて、セブルスが入って来た。脱狼薬のゴブレットを持っている。話しているうちに約束の時間を過ぎてしまった。

「やあ、セブルス、ありがとう。机の上に置いていってくれないかな?」

セブルスは部屋の中にハリーがいるのを見て、いぶかしむ目つきになった。

「ハリーにグリンデローを見せてあげていたんだよ。」

タンクを示しながら快活に説明したが、セブルスはタンクに目をやりもしないで言った。

「すばらしいことですな。とにかくこれを今すぐ飲め、ルーピン。」

「わかった、わかったよ。」

「もし必要なら一鍋つくってあるが。」

「明日またもらうよ。ありがとう、セブルス」

「どういたしまして。」

おおかた、私がハリーをシリウスに引き渡すとでも疑ったのか?気がつくとハリーが好奇心いっぱいの眼でゴブレットを見つめていた。

スネイプ先生が親切に薬を作ってくれたんだよ。私は複雑な魔法薬は作れなくてね。」

一口すすると、うう、、苦い!

「残念ながらこの薬は、砂糖を入れると効かなくなってしまうんだよ。」

「どうして、、?」

ハリーが聞き終える前に答えた。

「私は顔色が悪くてね。この薬しか効かないんだよ。この薬を作れる魔法使いは少ないからね、私はスネイプ先生といっしょに働けて運がいいんだ。」

ハリーはしばらくゴブレットをすする私を見ていたが、意を決したように言った。

スネイプ先生は闇の魔術に対する防衛術の先生になりたがっています。その席を手にするためなら何だってするという人もいます。」

ハリーが疑っているのは、私の正体を明かすこの薬の中身、ではなくて、セブルスのことのようだ。説明するわけにはいかないし。セブルスの親切はわかりにくい。報われないことだ。それともこれはジェームス親子とセブルスの宿命的な相性の悪さといったものか?

「あー、まずかった。ではハリー、私はそろそろ仕事に戻ることにするよ。夕食でまた会おうね。」

******************

時間通りに現れないルーピンに業を煮やして脱老薬を持っていくと、ポッターがいた。あれではまるで私が親切に薬を作って持って行ってやったように見えるではないか。もちろん、それはその通りなのだが。

しかし、人気の少ない校内で、なぜルーピンの部屋にポッターがいる?ブラックにポッターを引き渡すための画策で、ポッターを手なづけているのではないか?ルーピンは一人でいれば別に悪意のある者ではないが、ブラックが絡めば話は別だ。友情のためには何にでも目をつぶるのがルーピンだ。

今日はハローウィン。リリーの命日。そして、、ホグワーツでは毎年ぶっそうな騒ぎが起こる。今年は穏やかに過ぎるとよいのだが。

晩さん会が終わると、グリフィンドール寮の入口を守る「太ったレディ」の絵が切り裂かれ、レディが逃走していた。そしてゴーストのピーブスが騒ぎまわった。

「シリウス・ブラックがついに侵入した!」
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tag : ハリーポッター セブルス スネイプ ルーピン ハリー

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(これは『ハリーポッター』シリーズの本と映画鑑賞後の、妄想です。時期は第3巻「アズガバンの囚人」)夜明けに目覚めると、最悪だった。だるい。関節が痛い。吐き気がする。起き...
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