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セブルス・スネイプと不死鳥の騎士団(1)

(これは『ハリーポッター』シリーズの本と映画鑑賞後の、妄想です)


ダークロードが復活し、私の生活はにわかに慌ただしく、緊迫感に満ちた複雑なものとなった。

ダークロードは日をおかず、再度デスイーターを招集した。私はクルーシオで受けた傷が治りきらぬ体を引きずって、薄氷を踏む思いで参じた。復活時の会合ではなんとか命をつなぎ、首尾よくホグワーツでの二重スパイの役割を与えられたが、体を取り戻したダークロードが私の周辺を探り信頼に値するか検討することは容易に推測できた。

誰のことも簡単には信じないダークロードだが、常にダンブルドアとの接触が可能な私に対しては、より厳しいはずだった。ホグワーツ関係者、、、生徒たちの父兄や、おそらくはルシウス、、の話でもきいたのではないか。どうやら徹底的なスリザリンびいきであり、他の教授陣ともたいして親しく交わらなかったことは評価されたようだ。

それに、前回激しいクルーシオを受けたにもかかわらず私が再招集に駆け付けたことで、私が忠誠心か、あるいは恐怖心からでもよいが、ダークロードに従うと判断したのだろう。なんといっても今は配下を増やしたいし、私が裏切りさえしないのなら、私がもたらすダンブルドアサイドの情報は、ダークロードがのどから手が出るほどほしいものなのだ。

ダークロードは、事は急を要する、と様々な計画を告げた。一部はすでに指示されていたことのようだった。すなわち、ディメンターを闇陣営に引き戻すこと、巨人などの闇の生物を陣営に引き込むことなどにより、陣営の拡大を急ぐ。

「余の復活以来の魔法省の対応を見ると、どうやらファッジはダンブルドアを警戒し、信頼しておらぬようだ。」

ダークロードは満足げに言った。

「魔法省は余の復活を信じておらぬし、魔法界にも信じさせぬつもりのようだ。ファッジのバカのおかげで、我々の計画が運びやすくなった。ダンブルドアの動きも押さえられよう。我が陣営の行動は、世に知られぬよう行え。密かに仲間を増やし、必要なものには服従の呪文を使って魔法省に潜入するのだ。人目につく行動は慎まねばならぬ。問題はハリー・ポッターだが、、、ポッターは余が必ず自ら始末する。」

ダークロードは、16年前のポッター一家襲撃時には赤ん坊のポッターを、そして復活時にもまだ少年のポッターを殺すのに失敗した。復活時には集まったデスイーターたちの眼前でポッターを取り逃がす失態を演じたことで腹が収まらなかったようだ。魔力に劣るポッターがなぜ自分の手を逃れることができるのか、その秘密を探ることに躍起になっているようだった。

「セブルス、おまえは4年間、ホグワーツでポッターを見ていたはずだが、どうだ?」

「私が見る限り、平凡な能力の魔法使いです。有名であることでいい気になっておりますが、特別なことなど何もない、、」

「その平凡な魔法使いの小僧に余は逃げられたと言うわけだな。」

「それはポッターの力というより、ただ、運と他の者の助けによるものと思われますが。」

「それが一度ならず起こったのだ。16年前と先日だけではない。4年前も賢者の石を手に入れるのを妨げた。」

そして目をつけたのが、ポッターに関する予言だった。当時、私が知り得てダークロードに伝えた予言は「7月の終わりにダークロードを打ち破る可能性のある者が生まれる」というものだったが、これは予言の初めの一部であり、残りの部分を知ればポッターの秘密を解き滅ぼすことができる、あるいは予言を覆すことができるとダークロードは考えたのだ。

「ポッターの力の秘密を知るために、予言の全文を手に入れねばならぬ。なされた予言は全て魔法省に保存されているはずだ。入手方法を探るとともに、ダンブルドアの動きを封じるべく魔法省への工作を進めよ。ではそれぞれの任務につけ。」


どうやら疑惑の眼を向けられずに済み、ほっとした。解散後にルシウスと話すと、親しいファッジにはたらきかけて手腕を見せ付けてやるとやる気を示していた。ダークロードが消えていた間はハナにもかけなかったが、復活し、闇陣営に加わったとなれば、陣営の勢力を強め、陣営内での地位を高めることがマルフォイの利に叶う。もっとも、嫌でもダークロードの元を無事離れることはできないわけだから、合理的なルシウスらしい反応だ。だが、、、。

もう、ルシウスに対して気を許すことはできないと思うのは辛いことだった。長い間、語れぬ秘密は抱えていても、ルシウスに寄りそうことが私の生活だったし、身を任せ包まれて眠ることは大きな安らぎだったのだ。これからは、ともにいることはあっても、決して心を開くことはできない。それはポッターを守るダンブルドア陣営のためでもあり、ルシウスと私自身の身の安全のために必要なことだった。しかたのないことだ。家に寄れと誘うルシウスを用事があるからと制し、急ぎダンブルドアに報告した。


ダークロードの復活を知ったダンブルドアも対応を急いでいた。ブラックを通じ、16年前に闇陣営に立ち向かった「不死鳥の騎士団」のメンバー、、、生き残ったメンバーが集められた。当時はダークロードの勢力が圧倒的に強かったから、リリーのように殺されたり、ロングボトム夫妻のように廃人にさせられたメンバーも多数いた。それでも、生き残ったマッドアイ・ムーディやルーピンにウィーズリー夫妻たちが中心となり、ブラックが提供したグリモールドプレイスにあるブラック邸を本部として、活動を再開した。私も今回はメンバーの一人である。

「事は急を要する。とにかく集まった仲間が力を合わせることがたいせつじゃ。」

ダンブルドアは騎士団の初会合で、私とブラックにちらりと目をやりながら断言した。ホグワーツ校長として生徒たちに向ける、ユーモアあふれた温かみを、微塵も感じさせぬ厳しい姿だった。結集を訴え、それぞれの任務を言い渡した。

それから何回も会合が行われた。ハグリッドはすでに、巨人がこちらにつくように、少なくとも闇陣営に入らぬよう説得するため派遣されていた。ほかの者たちも、それぞれの場所で情報収集と説得、同調する仲間を増やす活動をする。そして、ポッターの予言については、予言玉が保存されている魔法省神秘部を交代で警護すること、それからポッター自身の警護。会合ではそれぞれの活動や得た情報を報告し、その後の方針を決める。

私は騎士団とデスイーター、どちらの集会にも出席し、忙しくて騎士団集会に来られないダンブルドアからの伝言役でもあり、多忙を極めた。

デスイーター集会は開心術の名手ダークロードの目が光る敵陣に一人乗り込むわけで、毎回命を削る想いだった。デスイーターの仲間内で集まる時も、表面なごやかでも気を許すことはできない。闇陣営の目がある限り、どんな些細なミスも命に直結する。任務途中のこんな時期に、簡単に死ぬわけにはいかなかった。

騎士団側も、私にとって友好的な仲間といえるものではなかった。元デスイーターの私は、あくまで「ダンブルドアが信頼しているから」ということで受け入れられているだけのこと。もちろん彼らの私に対する思惑などどうでもよいことだが、安らぐ場ではなかった。一人眠る夜は夜で、ダークロードから裏切り者と名指しされる悪夢に悩まされ、まったく気が休まるときがない。ルシウスとの安らぎさえなくし、かえって立場の違いに苦い思いを感じるばかりだった。

命掛けで身を削る思い。それが私の日常になった。

だから、騎士団の集会で、ダンブルドアから安全のために活動も外出も禁じられているブラックが、守られるのんきな立場で私に敵対的な目を向けているのはいっそう不快だった。ルーピンとブラックが並んで座るのを見るのも腹立たしい。

ルーピンから、友達としてでよいから信頼してほしいなどと迫られたのが、もう遠い昔のことのように思えた。ほぼ1年ぶりで見るルーピンは、前より一段とみすぼらしくなり、やつれて白髪が増えていた。私の暴露でホグワーツ教授職を追放されてから、人狼への制限を強めた法律のため、ろくな暮らしができぬまま、毎月の変身を繰り返してきたのだろう。そうだ、ルーピンが騎士団にいるとなれば、脱狼薬も調合してやらねばならない。
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テーマ : 二次創作:小説 - ジャンル : 小説・文学

tag : ハリーポッター スネイプ ルシウス ルーピン ダンブルドア

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(これは『ハリーポッター』シリーズの本と映画鑑賞後の、妄想です)ダークロードが復活し、私の生活はにわかに慌ただしく、緊迫感に満ちた複雑なものとなった。ダークロードは日を...
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