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セブルス・スネイプと不死鳥の騎士団(2)

(これは『ハリーポッター』シリーズの本と映画鑑賞後の、妄想です)


人狼であることが明かされてホグワーツの教授職を辞してから、何回かシリウスに会った。シリウスはアズガバンを脱獄し、ピーターを捕まえ、やっと無実が明らかになったのに、再びピーターに逃げられて魔法省に無実を証明することができなくなってしまい、逃亡者として追われていた。それは愚かな私が最悪のタイミングで狼に変身してしまったせいだ。シリウスにすまなくて、ダンブルドアにシリウスの居場所をきいて尋ねたのだった。

久しぶりに親友と過ごすひと時は、とても楽しかった。会わなかった13年間の思い出を語れば、お互い辛いことばかりだったけれど、それでも友達はいいものだ。

私はピーターを逃すことになってしまったことを詫び、シリウスは変身は私のせいじゃないさと気持ちよく許してくれた。それから改めて、13年前にシリウスの罪を容易に信じてしまったことを詫び、シリウスも私を疑いピーターを信じてしまったことを詫びて、お互いの過去を許しあった。ジェームスを懐かしみ、ハリーの成長を語り合う。シリウスはとりわけ、私が教授をしていた頃のハリーの話を聞きたがった。凶悪脱獄犯と人狼の希望と言えば、ハリーの成長だけなのだから。

シリウスは一緒にホグワーツを逃れたヒッポグリフのバックピークを連れていたから、私の変身時には、人気のない森に行って3人で走り回った。もちろん私は狼になっているから記憶にないけれど、アニメガスの黒犬に変わったシリウスと、そのままのバックビークと過ごした変身の翌朝は、多少変身による痛みはあっても晴れやかな気分だった。シリウスは学生の頃のようで楽しかった、次の満月が楽しみだと言うほどだった。

アズガバンでは、ディメンターが囚人たちの幸せな記憶を吸い取り悪夢を増幅する。収監後まもなく発狂する者も多いと言われているのに、シリウスは犬に変身することで、ディメンターの攻撃を逃れていたらしい。ディメンターは動物の記憶には反応しないのだそうだ。それでも、先の見えぬ独房での、長いアズガバン暮らしは応えたらしい。シリウスははしゃいだかと思うと陰気に黙りこくったり、気分の揺れが激しかった。

私のほうも、ホグワーツの教授職につけた1年間を除いては、惨めな暮らしだった。人狼に腰を落ち着けるめぐまれた仕事が見つかるはずがない。農作業や工場の仕事を見つけて就業し、満月が来ると姿を消す。ホグワーツを辞めてからはもっとひどかった。人狼の就業規制が強くなり、以前のそんな仕事さえできなくなった。住む場所の確保も難しくて、もぐりこんだ農家の納屋や裏道の片隅で寝たこともある。

シリウスはお金は持っていたから一緒にいる間は食事には困らなかったけれど、いつまでも頼ってはいられない。シリウスがハリーを近くで見守りたいからホグズミードに行くと言ったのをきっかけに、私たちは別れ、それぞれの生活に戻った。つまり、私の場合は、また日々の糧と寝場所を求めて彷徨う暮らしに。


だから、シリウスから「不死鳥の騎士団」を再結成すると呼ばれた時は、正直嬉しかった。これで私も食い物をあさるだけの狼のような生活ではなく、人として意義あることに取り組むことができるのだと。もちろん、「騎士団」を再結成するということは、ヴォルデモートと戦うわけで、喜んでばかりいられるものではないけれど。それでも、仲間とともにハリーや、平和を望む多くの人々を守るために戦かうことは、意味のある生き方に思える。

招かれた場所は、グリモールドプレイス。シリウスの実家、ブラック邸だった。由緒正しい純血の名門ブラックの屋敷は、、、なんというか、ゴージャスというかおどろおろどしいというか、そういう造りの、荒れ果てた豪邸だった。ここが不死鳥の騎士団の本部になると言う。純血を重んじるシリウスの父親が闇の守りを施しているうえ、ダンブルドアが忠誠の術の秘密の守人になったから守りは十分なのだが、いかんせん長年放置されて荒れ果てているうえに、ダークだ。

一歩足を踏み入れた瞬間に、「汚らわしい人狼が来てよい場所ではない、ただちに出て行け、きぇー!」と洗礼を受けた。シリウスの母親の肖像がわめいている。取り外そうにも永久粘着糊で貼りつけてあって取れないらしい。シリウスが現れると、「血を裏切り我が加門を滅ぼす呪われた息子がxxx」とわめき声が続いた。

「こんなふうに、いろんな呪いや仕掛けが施されていてな。除染しないと使いものにならない。この家にまた住むことになるとは思わなかったよ。ダンブルドアから当面外に出るなと言われてるんだ。俺は指名手配中の罪人だからな。」

シリウスが苦々しさを込めていった。シリウスは純血主義の家風を嫌い、6年生の時には家出してジェームスの家に滞在していたし、その後は他の家に住んでいたものだ。

「リーマス、他に住む場所がなければの話なんだが、ここで一緒に住まないか?」

「ああ、シリウス。そう言ってくれるならしばらく滞在させてもらうよ。ありがとう。」

実際住む場所がなかったのでありがたかったし、シリウスのことも心配だった。騎士団の世話役として滞在するウィーズリー夫妻とその子供たち、次いで加わったハーマイオニーとともに、本部として使えるようとりあえず寝室とリビングルームを整えた。

16年前のメンバーの生存者が集まった騎士団の初会合にはダンブルドアも訪れ、再結成を宣言した。新しく加わったセブルスについては言葉を添えた。

「皆も知っての通りセブルスは元デスイーターじゃが、前回ヴォルデモートが破れ去る前からこちらに戻り、協力してくれておった。今回も騎士団に加わり、ヴォルデモート陣営の情報をもたらしてくれる。」

信用できないとの声も上がったが、、、シリウスやマッドアイから、、、ダンブルドアは

「わしはセブルスを100%信頼しておる。数少ないメンバーが力を結集しなければ希望はない。力をあわせて戦うのじゃ」

と、再度みなの結集を訴えた。

ほぼ1年ぶりに見るセブルスは、もともとほっそりしていたが、さらに少し痩せたようだった。骨ばった顔立ちは陰影が深まり、目の下にはくまがあった。そして頬や額にうっすらと傷跡が残っている!何かあったのだろうか?思わずじっと見入っていると、きつい目でじろりと睨まれたので、あわてて目を逸らした。

ダンブルドアはそれからヴォルデモート側の動きや騎士団の戦略を伝え、それぞれの任務を指示していった。そして最後に注意事項として言い加えた。

「まもなくハリーもこの屋敷にやって来て、夏休みの残りを過ごすことになる。ハリーには知るべきこと以外知らせてはならぬ。ハリーの身の安全を守ることがたいせつじゃからの。この屋敷に来ておる生徒たちにもそう言っておく。」

「それからシリウス、身の安全が大事なのはおまえも同じじゃ。ペティグリューがヴォルデモートの元にいる今、アニメガスの犬の姿も知られておるからの。ヴォルデモートの復活が世間に理解されるようになれば、身の潔白も明かされる。それまでは外に出ず、辛抱するのじゃ。この屋敷を本部に提供してくれて感謝しておるぞ」

「わかりました、ダンブルドア」

シリウスはそう答えたけれど、隣に座っていた私には、シリウスの熱気がさっと冷えていくのがわかった。横目で見ると、下を向いて悔しそうな顔をしていた。これも愚かな私の変身のせいなのだと思うと、すまなさがこみ上げた。
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