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セブルス・スネイプと不死鳥の騎士団(6)

(これは『ハリーポッター』シリーズの本と映画鑑賞後の、妄想です)


私はデスイーター集会に出席するだけでなく、ルシウスを初めとするデスイーターたちとも交流して、出来る限り闇陣営の最新の情報を得るようにしていた。もともと仲間なのだし、中にはスリザリン生時代からの知人もいて、それなりの交友を持つほうが自然でもあった。彼らの多くは、ダークロードに半ば怯えつつ、怒りを買わぬようにと任務に励んでいた。

魔法省に影響力のあるルシウスは、魔法省を頻繁に訪れて、魔法大臣のファッジを唆し、さりげなく利用できそうな人物を物色したり、予言の入手方法を探ったりしていた。

魔法省の大法廷で、ポッターの未成年魔法使いの魔法使用についての審問が行われた日、ルシウスは審問から出てくるファッジを待つふりをして、同じ階にある神秘部の入口の様子をうかがっていた。神秘部には予言の水晶玉が保存されているが、厳重に管理されなていて、内部の様子を知ることは難しかった。ルシウスはそこで、姿は見えないものの誰かが入口を見張っている気配に気づき、その者が室内に入り水晶玉を摂ってくるよう服従呪文をかけてきたのだ。

審問から出てきたポッターとアーサー・ウィーズリーに出くわして、ルシウスは生意気な口をきくポッターに「ダンブルドアのお気に入りだからと言って、誰もが甘やかすわけではない」と釘を刺したと話してくれた。まるで私自身の言葉のようだった。まっとうな考えではないか。そのあとアーサー・ウィーズリーの悪口を聞かされたのには閉口したが。

ルシウスの魔法省工作はおおむねうまく運んでいるとダークロードからも評価されていたのだが、ルシウスが服従呪文をかけた者の神秘部侵入はうまくいかなかった。それは神秘部の見張り当番をしていた騎士団メンバーのスタージスだったのだが、立ち入ろうとしたところを見つかり、逮捕されたのだ。

予言玉を狙っていることが魔法省に知られる恐れがあるとダークロードは怒り、ルシウスは叱責された。しかし話はそれに留まらなかった。ダークロードが、16年前消え去る前にルシウスに預けた、トム・リドルの日記のことを持ちだしたのだ。おまえのような浅はかな者に大切な物を預けてはおけぬから返せと。青ざめたルシウスがごまかそうとしたが、開心術の名手ダークロードを欺けるはずがなかった。

ダークロードはルシウスを残し、息を飲んで成り行きを見ていたデスイーターたちを解散させた。日記のことは皆に知られたくなかったようだ。私はルシウスの身が心配で立ちすくんでいたのだが、ダークロードはルシウスの心を読んでそれがホグワーツに関わるとわかったようで、私の居残りには何も言わなかった。

「ルシウス、日記をどうしたのだ。正直に申せ。」

「それは、、、ホグワーツに忍び込ませました。我が君、私は秘密の部屋の扉を開き、ダンブルドアを追い詰めようとしたのです!」

「どうやって忍び込ませたのだ?」

「血を裏切るマグルびいきのウィーズリーの娘の手に密かに渡しました。ウィーズリーにも打撃を与えられると思ったのでございます。」

「それでどうなったのだ?続けよ。」

「マグルの生徒たちが数名石化し、ダンブルドアを一時は放逐できたのですが。」

「それで日記はどうなったのかときいているのだ!」

ダークロードが怒鳴ったので、ルシウスは身をすくめてささやくような小声で答えた。

「それが、、、ポッターにより破壊されました。」

「なに?破壊された?日記が破壊されたと申すのか?」

ダークロードの目は真っ赤に燃えあがり、杖の先から火花が散った。

「我が君、どうかお許しを!我が君のご意思を遂行しようとしたのです!」

「言い訳など通らぬわ!余が死んだと思って勝手に使ったのだろう!大切な日記を、おのれ、ルシウス、馬鹿者が!」

ダークロードは怒りに身を震わせながら杖をルシウスに向けた。怒りはすざまじく、見ている私まで震えあがった。蛇のような口元がゆっくりと開いていく。死の呪文が叫ばれるのではないかと私は夢中でひれ伏し、声を上げた。

「我が君!ルシウスに悪気はなかったのでございます。どうか償いの機会をお与えください。」

「償えるような罪ではないわ!じゃまするな、セブルス、退け!」

「我が君、ルシウスほど魔法省に影響力を持つ者はおりません!どうかご慈悲を!どうか。」

ダークロードの赤い目が、舐めるように私とルシウスを見た。私は差しさわりないルシウスとの思い出、、学生時代のことやパーティで同席する姿、ダンブルドアが職務停止になってスリザリン生たちと喜ぶ私の姿などを心に散りばめた。閉心術などほとんど関心ないルシウスの心の内に、私たちの親密な仲が現れぬよう願いながら。

恐怖で身の凍る時間が過ぎ、ようやくダークロードも少しは気が鎮まってきたようだった。

「たしかに馬鹿にも使いようはある。今回はこれでおさめてやろう。クルーシオ!」

隣でルシウスが苦悶に身をよじり始めた。これ以上の口出しは事態を悪化させるだけだ。私はじっと、我がことのように感じるルシウスの苦しみを耐えた。

「ルシウス、任務に励め。二度と失敗は許さぬと心得よ。」

倒れて返事もできないルシウスに代わり、私は跪き、ダークロードのローブのすそにキスをして言った。

「我が君、ご慈悲を感謝いたします。」

「ふん、仲のよいことだな、セブルス。」

薄気味の悪い一言を残し、ダークロードは消え去った。ルシウスの体の表面に傷はないが、内部は呪いで傷んでいる。応急処置の治癒呪文をかけ、崩れ落ちた体を抱え起こして、マルフォイ邸にアパレートした。ナルシッサとドラコには父上は体調が悪いようだから休ませてくれと言って寝室に運び、ベッドに横たえ強壮薬と睡眠剤を与えた。立ち去ろうとすると、横たわったルシウスが私の首に手を回し、弱々しい声で言った。

「セヴィ、助かった。感謝している。」

口づけを返し、マルフォイ邸を後にした。スピナーズエンドの自宅に戻り一人になると、あらためて恐怖がよみがえった。ダークロードはほんとうにルシウスにアヴァダ・ケダブラをかけようとしたのだろうか?それとも私の先走った読み違えか。

開心術を掛けられるのに備えてできるだけダークロードを悪く考えることは控えることにしているのだが、怒りにまかせて配下をあっさり殺そうとするダークロードに、あらためて恐怖と憎悪が募った。愛するリリーを殺され、ルシウスまで殺させはしない。愛する者の死は、私の人生をも奪うものなのだ。誤りを犯した者にでも、信じて機会を与えてくれるダンブルドアの偉大さを思った。ダンブルドアを助け、命をかけてダークロードを倒す。リリーの遺志を継ぐために。そして愛する人と私の人生を守るために。強く心に誓った。

まもなく新学期が始まる。私は準備を整えて、早めにホグワーツに行き、ダンブルドアに事態を報告した。私がルシウスをかばったことは話さなかったが。ダンブルドアはリドルの日記の破壊を知ったダークロードの怒りぶりを興味深げにきいてうなづいていた。

リドルの日記。ダークロードがルシウスの勝手な行動を怒るのは当然にしても、あの怒り方は尋常ではなかった。リドルの日記には、秘密の部屋の扉を開くこと以外にも、何か秘密が込められていたのだろうか?ダンブルドアにそう言うと、「考えておることがある。実に興味深いことじゃ。」と言ったきり、それ以上話す気はないようだった。
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テーマ : 二次創作:小説 - ジャンル : 小説・文学

tag : ハリーポッター セブルス ルシウス ダンブルドア

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