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セブルス・スネイプと不死鳥の騎士団(13)

(これは『ハリーポッター』シリーズの本と映画鑑賞後の、妄想です)


私はグリモールドプレイスのキッチンで報告書を読んでいた。任務以外ではできるだけ家にいて、シリウスを見守るようにしている。シリウスは外に出て騎士団の活動ができないことに鬱々としていたが、今非常に危険だから外に出るなとダンブルドアからも言われていたし、私自身も心配していた。

気づかれないように開心術でのぞいたシリウスの心は、アズカバンやディメンターの恐怖、家族との相克、セブルスの皮肉へのいら立ち、ダンブルドアの外出禁止指示への恨み、ピーターを逃した悔いなど暗澹たる思いに覆われていた。

わずかに残るジェームスとの輝かしい日々の記憶とハリーが、かろうじてシリウスを支えているようだった。ジェームスに見立てたハリーとともに戦いに繰り出すことを夢想していて、いつ無謀な行動に出るかわかったものではない。こんなふうに閉じ込められる羽目に陥ったのも、私がタイミング悪く変身してピーターを逃がしてしまったためだった。私がいて話し相手のあることが、少しでも気晴らしになればよいと思うのだけれど。

と、突然「シリウス?」と呼びかけられて、飛び上るほど驚いた。振り向くと暖炉にハリーの顔があった。シリウスと話したくて、フル―パウダーを使ったのだ。最近姿が消えることの多いクリーチャ―を探しに屋根裏に行っていたシリウスを連れて戻り、一緒にハリーと話した。

ハリーはペンシーブで、5年のOWL試験の後、ジェームスとシリウスがセブルスに嫌がらせをした記憶を見て、そのことについて聞きたがった。シリウスは懐かしそうにジェームスのことを話し出したが、ハリーの表情はさえない。幼くして父を亡くしたハリーが心に描いていた輝かしい父親の真実の姿に傷ついたのだろう。それはほんの一面で、ジェームスはすばらしいクィディッチの選手で、優秀で、人気者だったのだけれど。

ハリーは傲慢な父親の態度にショックを受け、セブルスを気の毒に思い、ジェームスを嫌っているように見えたリリーがなぜ結婚したのかとしょげていた。だから、7年生になってジェームスが傲慢な態度を改めてからリリーがつきあうようになったのだと話してあげた。シリウスは、たしかに調子にのることはあったが、スネイプは闇の魔法にどっぷりつかった嫌なやつだったからとジェームスをかばった。私は2人のセブルスへの攻撃はやり過ぎだと思っていたけれど、止める勇気はなかったと告白した。ハリーのさえない顔は変わらなかった。

記憶を見られたセブルスの反応が気になってきいてみると、驚いたことに、もう閉心術はおしえないと言ったと言う。ハリーは気にしていないどころか、ほっとしているようだったが、とんでもないことだ。閉心術を身につけることは、ハリーがヴォルデモートに操られるのを避けるために最も重要なことだと、ダンブルドアが繰り返し言っていた。

シリウスも私も、自分がセブルスに続けるよう話すと身を乗り出した。シリウスでは逆効果になるに決まっているし、それは私の役目だと思う。ハリーにはくれぐれも、もう一度教えてもらえるように頼むんだよと言ったけれど、暖炉の向こうに誰か来る気配があり、ハリーは急いで戻って行ってしまった。

「スネイプの奴は何を考えているんだ!昔のことを根に持って。陰険な野郎だ。」

ハリーがいなくなると、シリウスがセブルスを罵りだした。

「シリウス、君たちの、、、私たちのそういう態度がセブルスを意固持にするんだよ。」

「なんだと、リーマス。スニベルスの肩を持つ気か?ハリーは関係ないだろう?」

「その通り。ハリーは関係ない。ハリーに被害を及ぼさないために、私が話すよ。」

まったく、セブルスとシリウスの、、、生きていればジェームスも、、、相性は運命的に悪いとしか言いようがない。これがまた悲劇につながらないように、なんとかセブルスを説得したいと思った。


騎士団の集会の後で、セブルスを呼びとめた。

「セブルス、ハリーの閉心術の訓練をやめたときいたけれど。」

振り向いたセブルスの顔は、この上なく不機嫌だった。

「それがどうかしましたかな?」

「セブルス、大人げないことはやめてくれよ。ハリーには閉心術が必要だとダンブルドアが何度もおっしゃっていたじゃないか。」

「ところが本人にやる気がないのだ。私はそのために4カ月も時間を割いてきたのだが。」

「でも君が個人授業をやめたのは、昔の記憶を見られたからだろう?たしかにあれは私たちが悪かったけれど、ハリーは関係ないことだよ。」

「その関係ないポッターが記憶を盗み見たのだ。父親と同様、卑怯にも私の隙を狙って。」

「セブルス、君の気持はわかるけど、今何より重要なのはハリーが、、」

「気持ちがわかる?ルーピン、お前に何がわかる?私がどんなにあの顔を見たくないかわかるのか?」

「だけどセブルス、ハリーはジェームスとは違うんだよ。悪気があって見たわけじゃない。見てしまってひどくショックを受けていたよ。」

「ご立派だと思っていた父親の愉快な姿はお気に召さなかったわけか。」

「君のことを気の毒だと言っていたよ。セブルス、とにかく今はハリーに閉心術を身につけさせるのが大事だとわかっているだろう?そうしなければヴォルデモートに操られてしまう。どんなに危険なことか、、」

「ルーピン、すでに4カ月も特訓したのだ。やる気があればできているはずだ。ところがポッターは心を閉じるどころか、人の思考をのぞき見したいのだ。ダークロードの視線であれこれ見るのが楽しいからまじめに練習しない。」

怒りにまかせて言っているのだろうと思ったが、皮肉な口調のセブルスの顔を見ると、疲労と悲しみが滲んでいた。

「セブルス、もしかして、、、他にも何かあったんだね?」

怒られるだろうとは思ったが、少しだけ開心術を使ってみると、居並ぶデスイーターたちの前に引きづり出され、テーブルにくくられるセブルスの姿が見えた。セルブスは見られているとわかっているのに閉心術を使わない・・・。私はあわてて術を止めて尋ねた。

「どうして、、隠さない?」

「疲れているのだ。もう、、たくさんだ。」

吐き捨てるように言って扉に向かったが、出口で振り返り、言い残した。

「おまえはブラックのお守りでもしていることだ。」

私は垣間見たセブルスの心景の意味を考えてみた。デスイーター集会でなんらかの虐待を受けたようだった。それを隠そうともしなかったセブルスの心境も考えてみた。闇陣営の諜報任務と、ダンブルドアのいないホグワーツでの生活に疲れ果てているということか?それとも、少しでも私に気を許していると考えていいのだろうか?

ハリーへの閉心術授業の再開は、説得できなかった。ただ、ハリーが謝って、やる気を示せば、行わないわけではないらしい。さんざん嫌味を言って痛めつけてからなのだろうけれど。だけど、ホグワーツへの連絡が全て検閲されている今、ハリーに言いきかす手段を思いつくことはできなかった。

最後の言葉の意味は、ハリーを操るのにシリウスが利用される危険があるということだろう。少なくとも、セブルスはそう懸念していると思われた。
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テーマ : 二次創作:小説 - ジャンル : 小説・文学

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